西田宗千佳の
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MS、Xbox E3 Media Briefingで「Xbox Music」発表

~Xbox SmartGlassで「なにも足さずマルチデバイス連携」~


E3会場となるLos Angeles Convention Center

 今年も、ゲーム関連イベント「Electronic Entertainment Expo(E3)」の季節がやってきた。

 E3といえば、ゲームハードウエア・プラットフォーマ3社のプレスカンファレンスから……というのが定番だったが、今年はすでに、「映像の先行配信」という形で先陣を切るメーカーも出ている。特に任天堂は、プレスカンファレンスの前にWii Uの機能を岩田聡社長自身が「プレビュー」する映像を流す、という形を採り、これが事実上のスタートとなった印象すらある。(詳しくは別記事を)

 これに限らず、もはやプレスカンファレンスについては、3社共にリアルタイムで、公式に映像配信を行なうのが当たり前になった。便利になったなあ……と感じるものの、やっぱり、こちらへ来ないと分からない「空気感」のようなものはある。

 というわけで、今年のE3・プレスカンファレンスレポートの最初を飾るのはマイクロソフトだ。Xbox 360は、北米ではもっとも人気の高いゲーム・プラットフォームであるだけでなく、映像配信を含む、意欲的な「ネットワークエンターテインメント・プラットフォーム」でもある。その充実ぶりは日本のはるか上で、今世代では、SCEに勝るとも劣らない充実ぶりだ。特に今回は、そういった面で大きな進展が見られた。


マイクロソフト・カンファレンスの舞台となるGalen Center

 本誌的には、そういった部分に着目し、マイクロソフトのカンファレンスを眺めていきたいと思う。



■円熟を迎えたXbox 360、ブランドは「箱の外」へ広がる

 Xbox 360の発売から、すでに6年半。ゲームプラットフォームとしてはまさに成熟の域に達しており、今回のプレスカンファレンスでも、多数の魅力的なゲームが発表された。ゲームといえばソーシャル、という声も大きかった昨今だが、やはり大作(ゲーム業界的にいえばAAAタイトル)の持つ吸引力はさすがだ。続編・シリーズものが中心とはいえ、ブランド生かしつつ、新しいチャレンジをしようという意欲が見られる。

 一昨年・昨年はKinectを使ったいわゆる「体感」的なゲームのアピールが多かったが、今年はコンサバな、コントローラーを使ったタイトルが主軸となった印象だ。しかし、エレクトロニック・アーツのスポーツゲームなどでは、Kinectの音声コマンドを生かす試みがなされており、より「あって当たり前の存在」になった、といういい方もできるだろう。なお、ゲーム作品それぞれについては、僚誌GAME Watchの方をご覧いただきたい。

人気FPSの最新作「Halo4」。日本でも11月8日に発売EAのフットボールゲーム「Madden13」のデモでは、往年の名クオーターバック、ジョー・モンタナが登場
サウスパークもゲーム化。生みの親であるトレイ・パーカーとマット・ストーンの2人が登場した

 今回最大のトピックは、マイクロソフトが「Xbox」というブランドの扱いを大きく変えていくことが鮮明となった、という点である。実際には、それはE3前から明らかだった。同社は5月29日、「Xbox Beyond the Box」と題した声明を、公式ブログ上で発表している。その内容は、「Xbox」をゲーム機ブランドではなく、マイクロソフトのエンターテインメントブランドとする、ということだ。Xbox 360専用ゲームを除く、他の現在Xbox 360上で動作しているエンターテインメント・コンテンツは、Windows 8を中心としたマイクロソフト製品の上でも使えるようになる。今回のプレスカンファレンスで発表されたコンテンツ施策も、「Xboxのもの」といいつつ、マイクロソフト全体で共有される、非常に大きなものなのだ。

 とはいえ、その姿を知るには、Xbox 360上のコンテンツをきちんと理解しておく必要がある。

米マイクロソフト・インタラクティブ エンターテイメント ビジネス マーケティング & ストラテジー担当コーポレート バイスプレジデント のユスフ・メフディ氏

 米マイクロソフト・インタラクティブ エンターテイメント ビジネス マーケティング & ストラテジー担当コーポレート バイスプレジデント のYusuf Mehdi(ユスフ メフディ)氏は、カンファレンスで次のように語った。

 「我々がこれから語る『Xboxで楽しめるエンターテインメント』は、みなさんに今見ていただいたゲームや、映画だけではない。テレビ番組や音楽など、みなさんが期待するものすべてがある」と。

 昨年よりマイクロソフトは、アメリカにおいてXbox 360とKinectの組み合わせで、音声コマンドによるコンテンツ検索も可能を提供している。声で見たい映像のジャンルを言えば、Bingと連携してコンテンツが検索され、さらにそれが実際に提供されているサービスも表示される。より簡単に、素早くコンテンツへ誘導するための策だ。デモでは、そこからNetflix・Hulu Plus・BestBuy CinemaNowにアクセス可能となっていた。


音声認識でコンテンツを検索。キーボードなどよりも素早い、とマイクロソフトは話す

 これが、日本を含む12カ国(オーストラリア、オーストリア、ブラジル、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、日本、メキシコ、ニュージーランド、スペイン、スイス)でも提供される。カンファレンスでは、メキシコ(すなわちスペイン語)での検索をやってみせた。

 さらにメフディ氏はこう続ける。

 「マイクロソフトは、来年は今年の『倍』、体験できるようにします!」

Xbox Live向けに、ここから1年で全世界で35のコンテンツパートナーを増やす計画だ。

 その真意は、コンテンツパートナーの増加だ。ここから1年で、全世界35のコンテンツパートナーを増やす。対象国の中心は、アメリカ・カナダ・イギリスなどであり、日本の場合には、楽天ShowTimeとMachinima(アメリカを中心に運営されている、ゲームエンジンを使って作られた低予算ムービーの提供サービス)の2つが対象となる。

 特にアメリカでは、Machinimaの他、子供向けチャンネルのNickelodeon、パラマウント映画、Univision(スペイン語チャンネル)がフィーチャーされて発表された。

 そして、より強力なコンテンツとして、特に時間を割いて発表されたのがスポーツだ。スポーツ観戦の盛んなアメリカだけに、マイクロソフトもここに力を入れている。

 「できればすべての試合・すべてのビッグファイトを提供したいと思っている」とメフディ氏は話した。


 アメリカにおいては、すでに格闘技のUFCとメジャーリーグ・ベースボール(MLB)が提供されているが、今後さらに、NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)とNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)が追加される。どれも、それぞれの配信サービスに加入していることが条件となるが、ライブ放送を含め、それらの試合を自由に、しかもテレビで見ることができるようになれば、価値は大きい。また、すでに2年前より展開しているスポーツ専門局ESPNとの提携も拡大、ライブ放送を中心とした様々な番組を、そのまま視聴できるようになった。

ナショナル・ホッケー・リーグのライブ視聴も可能に。スポーツ向けのSTB的価値を打ち出したESPNとの提携をさらに拡大。EPSNの番組すべてが、ライブかつHDで視聴可能に
NBAの中継を、画面分割で楽しむ。メイン画面の入れ替えや、1画面への移行もワンタッチだ

 映像を見ることができるのはもちろんだが、画面分割して2チーム視点の映像を同時に見たり、他の試合経過を同時に見たりと、実に「スマート」な視聴環境が用意されている。そしてもちろん、ここにはもう一つ、大きな価値が追加されているのだが、その話はあえて後で触れることとしよう。

 カンファレンスでの発表順とは異なるが、スポーツつながりということで、新しく発表されたアプリケーションも一つご紹介しておきたい。それが、「Nike+ Kinect Training」だ。

 Nike+は、ナイキが展開しているデジタルスポーツ・ブランド。日本では主に、iPhoneと連携したシューズを使ったエクササイズなどで有名だろう。

 ナイキ・デジタルスポーツ担当バイスプレジデントのStefan Olander(ステファン・オーランダー)氏は、狙いを次のように説明する。

ナイキと提携、Kinectを使った「Nike+ Kinect Training」を発表。発売は今年ホリデーシーズンの予定

 「我々はアスリートのポテンシャルを引き出すことを目標としてきたが、現在、そのためのベストなファシリティを手に入れつつある。それがNike+だ。どれだけ早く動けたか、どれだけ高くジャンプできたか、という情報を伝えることは、アスリートにとってのよりよいモチベーションにつながる。2006年に、第一歩として『Nike+ Running』を提供した。それ以来、Nike+のコミュニティーを拡大してきた。最新製品の『FuelBand』は、世界中で高い評価を得ている。

 『Nike Fuel』は、ユニークかつ統一された、すべてのアスリートのための指針。あらゆる行動を人と、目標と比べることができる。本日、マイクロソフトとのパートナーシップにより、Nike+ Kinect Trainingを発表する。Kinectは、体の動きを解析するために、きわめて有効なテクノロジーだ。この技術により、誰の運動も同じ基準で評価することができるようになり、より個人向けにカスタマイズされたデジタルトレーニングを実現する」

 要は、Kinectで体の関節の動きを分析することで、体がどのくらい曲がっていて、正確な動きに近いかを判断、ナイキが用意したトレーニングカリキュラムとの違いをはじきだし、正確なトレーニングへと導く、という形である。そこでは、Nike Fuelを運動の指針に使うことで、これまでの動きとの差や、他人との差を明確にし、トレーニングの励みとする……という形になる。

 任天堂がWii Fitで試みて以降、ゲーム機を使ったフィットネス市場は大切なものとなっている。Nike+ Kinect Trainingが行なっていることは、テクノロジー的にはすでにUbi Softなどが手がけているものに近いが、スポーツブランドであるナイキが、自社のノウハウを使って行なうことで、より広い層に広げられる、という可能性を持っている。なにより、すでに「Nike+でトレーニングしている人」の層があり、彼らがトレーニングの質を高めるものとして、Nike+ Kinect Trainingに注目する、という流れは容易に考えられる。



■音楽サービスもスタート、最大の話題は「Xbox SmartGlass」

Xboxブランドによる音楽サービス「Xbox Music」を発表。Xbox 360からスタートするが、Windows 8など、マイクロソフト製品全体で利用するサービスになる
テレビ、タブレット、スマートフォンと、それぞれで同じ音楽が表示されている。これらはおそらく、クラウド的に連携されるのではないだろうか

 今回、Xbox上でスタートすることになった、まったく新しいサービスが「Xbox Music」だ。これは、Xbox 360/Windows 8/Windows Phoneで連携して利用できる音楽サービスで、まず最初にXbox 360に提供が開始される。公開されたのはデモ映像だけであり、幾らで、どんな音楽が、どのような形で聴けるのかはわからない。また、提供国に日本が含まれるかもわからない。

 しかしデモ映像から判断するに、それなりに野心的な音楽サービスになりそうだ、ということはわかる。

 プレイヤーのユーザーインターフェースは、現在のマイクロソフトの中心であるMetroデザイン。自動的にプレイリストを作るのだと思われる「Add Smart DJ」というボタンが用意され、フレンドリストと連携するSNS的要素もありそうだ。なにより、同じ楽曲がタブレット、スマートフォン、テレビ(Xbox 360を指しているのだろう)で表示されているということは、クラウド・ミュージック的な要素も持っている、と考えられる。


Xbox Musicのユーザーインターフェース。Metroデザインで構成され、フレンドリストも見える
Xbox Live担当コーポレート・バイスプレジデントのマーク・ウィッテン氏は「現在のスマートデバイスは連携しておらず、スマートではない」と切り捨てた

 このサービスが複数のデバイスで使うことを考えたものであるように、今回のプレスカンファレンスの最大の目玉が、Xbox 360の「マルチデバイス連携」だ。

 Xbox Live担当コーポレート・バイスプレジデントのMark Whitten(マーク・ウィッテン)氏は、こう話を切り出した。

 「スマートフォンやタブレットのない生活を考えられるだろうか? 非常にたくさんの人々が、それらの機器を使い、映画を観、音楽を聴き、世界を旅行している。でも問題なのは、それらの機器が実はそんなに『スマート』ではないことだ。なぜなら、お互いに連携して動作しないからだ。しかし、これからはすべてが変わる」


 そこで、彼らが解決策として提示したのが、「Xbox SmartGlass」である。

 これは、「あらゆるITデバイス」をXboxと連携する窓にしてしまうテクノロジーだ。例えば、タブレットで移動中に映画を観ていたとする。Xbox 360がある場所にきたら、その映画をテレビの方へと“移し”(『映し』の変換ミスではない!)、タブレットの方は映画の詳細情報へと切り替える。

 テレビ番組を見ている時は、内容に連動し、タブレット側の情報が切り替わっていく。

Xbox SmartGlassのロゴ。Xbox 360を中心に、様々なデバイスを連携させるテクノロジーだタブレットで見ていた映画の続きを、Xbox 360で見る。タブレット側には映画の詳細情報が表示されるテレビ番組と関連情報を連携させ、よりリッチなコンテンツ環境を目指している

 ゲームをする時には、手元のタブレットが「セカンドスクリーン」になり、細かな戦術を表示したり、アイテム切り替えを行ったりできる。

Xbox 360用のゲームをプレイする場合には、手元のスマートデバイスをサブディスプレイとしたり、追加操作用デバイスにしたりできる

 要は、Xbox 360を軸に、そこで表示したいと思う「付加的な情報」を、他のIT機器に表示できるわけだ。

 そしてもうひとつ重要な要素がある。

 Xbox 360にも、ついに「Internet Explorer 10」が提供される。ただし、操作は単体だけで行なうのではない。Xbox SmartGlassで連携したスマートフォンなどで、タップ・スクロール・拡大縮小といった操作を行なえるのだ。ゲームコントローラーはWebと非常に相性が悪いが、これならば快適に操作できる。

Xbox 360用のInternet Exploror 10が登場。Xbox SmartGlassで連携したスマートフォンなどで操作する
マイクロソフトが追加公開している「Xbox SmartGlass」のスクリーンショット。カラオケサービスのようだが、キーの変更やボーカルキャンセルといった操作は、スマートフォン側で行なっている

 すなわち、Xbox SmartGlassとは、Xbox 360と他の機器を「情報の表示」、「操作」という2つを軸に連携させる仕組みなのである。

 巷では「スマートテレビ」が話題になりつつある。筆者はこれらの機器の最大の問題は「操作性」だ、と考えており、さらに率直にいえば、「十字キー+ボタン」という、旧来のリモコンから離れていくことこそがカギだと確信している。Xbox SmartGlassが実現しようとしているのは、Xbox 360を「スマートテレビ・セットトップボックス」として扱いつつ、その操作と補助をスマートフォン・タブレット・パソコンなどで行なわせよう、という狙いなのだ。タブレット連携という意味で、アップルのAirPlayや任天堂のWii Uと一見似ているが、軸がXbox 360という「既存のゲーム機」であるという点が大きく異なる。

 そして、Xbox 360というゲーム機や、Xboxという「マイクロソフト全体で利用するコンテンツサービス」を使ってもらえばいい以上、彼らは、連携する機器側に制約をかける必要がない。

 Xbox SmartGlassの対応環境は、Windows 8、Windows Phone、そして「iOS機器」に「Android」。要は、世の中に存在するほとんどのIT機器で使えるようにしてしまおう、という計画なのだ。詳細はまだ不明だが、おそらくは各機器用アプリケーションが無償で公開され、手持ちのXbox 360およびXbox Liveアカウントと連携して動作することになるだろう。これは筆者の予想だが、Xbox 360側のOSに軽微なコンテンツ連携機能が搭載され、同一LAN内にあるXbox SmartGlassアプリケーションと協調動作する、というのが具体的な仕組みだろう。Wii UやAirPlayのように映像を伝送するのではないため、あまり複雑なことはできないと考えられるが、それでも、「2スクリーンによる操作性の向上」をコストなく実現できるなら、十分に価値がある。

 ウィッテン氏はこう宣言した。

 「Xbox SmartGlassは、すでにあるゲーム機で、すでにあるテレビで、すでにあるデバイスを使って動く。新しいものを買う必要はまったくない」

 これはもちろん、任天堂やアップルに対する皮肉だろう。

マイクロソフト・Xbox事業の責任者であるドン・マトリック氏。今年はゲームにおいてもコンテンツにおいても「広がり」をアピールするようなシーンが多かった

 会見に登場した、Xbox事業の総責任者である、インタラクティブ エンターテンイメント ビジネス 担当プレジデントのDon Mattrick(ドン・マトリック)氏は「Xboxのミッションは、みなさんの好きなエンターテイメントをさらに素晴らしいものに変えていくということ。Xbox SmartGlass により、携帯電話、タブレット、PC、テレビにおけるエンターテイメントの楽しみ方が一新される。ゲーム、テレビ、映画、インターネット、音楽、そのすべてを楽しむことができるすばらしい環境、それが Xbox」と説明した。


Xboxサービスで提供されるUFCの中継を、タブレット経由で利用。「Xbox」というサービスがマクロソフト全体に広がっていることを象徴する映像だ。Xbox SmartGlassと連携すれば、さらに可能性は広がる

 スポーツの項にて公開されたデモビデオの中には、タブレットでXbox向けに提供される動画コンテンツやその情報を見る、というシーンもあった。当然、ここでXbox SmartGlassを連携させれば、映像を見るという体験は、さらに自由でスマートなものになる。

 彼らは、得意のネットワークテクノロジーを生かして、Xboxを「マイクロソフトの新たな統合環境」にしようとしているのである。

 Xbox SmartGlassを含む、新しい環境はこの秋に提供される予定。日本でどうなるのか、実に楽しみになってきた。


(2012年 6月 5日)


= 西田宗千佳 = 1971 年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に、取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、週刊朝日、AERA、週刊東洋経済、PCfan、DIME、日経トレンディなどに寄稿する他、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「電子書籍革命の真実未来の本 本のミライ」(エンターブレイン)、「メイドインジャパンとiPad、どこが違う?世界で勝てるデジタル家電」(朝日新聞出版)、「知らないとヤバイ!クラウドとプラットフォームでいま何が起きているのか?」(徳間書店、神尾寿氏との共著)、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)などがある。

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[Reported by 西田宗千佳]