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日本テキサス・インスツルメンツ株式会社(TI)は24日、オーディオ製品向けのDSP「TMS320C67x」シリーズ3機種を発表した。同日よりサンプル出荷も開始し、大量注文時の単価は200MHz動作の「TMS320C6722」が9.95ドル、250MHz動作の「TMS320C6726」が14.10ドル、300MHz動作の「TMS320C6727」が19.95ドルの予定。 最大256KBのSRAMと32KBの命令キャッシュを搭載するオーディオ機器向けのDSP。搭載レジスタ数を32本から64本に増やしたことで、レジスタ・バウンド・カーネルの性能を強化し、コンパイラの最適化を容易にした。また、浮動小数点の加算命令を、これまでの2つから4つ同時に並列処理できるようにし、FFT処理を20パーセント向上させた。 さらに、命令キャッシュのサイズを4Kから32Kに拡張し、ミス・ペナルティを削減。また、新しい命令セットにより、オーディオ用アプリケーションのFIRフィルタやIIRフィルタの性能効率を向上させた。 これらの処理により、「多くのオーディオ機器の性能が20%以上向上する」とし、MP3のデコードの場合では、前モデル「C6713」では20MHzを要したところ「TMS320C67x」では16MHzで処理し、10バンドイコライザのデコードにはC6713では17MHzを要したところを6MHzで処理できるとしている。 これに併せて、同社は、米TIのサードパーティーであるLyrtech Signal Processingよりプロオーディオ開発キット「PADK」を提供すると発表した。これには、C6727とA/D、D/Aコンバータなどが含まれており、開発者は新たにプロトタイプボードを作る必要がないため、製品設計に要する期間が短縮されるという。 □日本TIのホームページ (2005年5月25日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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