■■ 創刊のごあいさつ ■■


株式会社インプレス
AV Watch編集人
小川亨

 '64年生まれである私自身にとって、熱心に音楽を聞いた中学・高校生の頃は、アナログのレコード盤とカセットテープが当たり前のメディアでした。しかし、大学生のときに登場したCDは、あっという間にアナログレコード盤の市場を席巻。気が付くと、カセットテープもMDにその座を奪われています。デジタル方式のより小型のメディアが、アナログ方式の市場を上塗りしたわけです。

 ハンディビデオカメラも、すでにVHS-CやHi8といったアナログ方式のものは店頭で見かけることが少なくなり、DVというデジタルに主流が移り変わっています。家庭用の据え置き型ビデオデッキこそ、まだVHSカセットテープ方式が主流ですが、レンタルビデオ店の棚にはDVDビデオがたくさん並び出しました。録画の方も、あっという間に昨今登場し出しているHDDレコーダーやDVDレコーダーといったデジタル方式に取って代わられるのかもしれません。

 また、これらAV機器群のデジタル化は、インターネットに代表される新しい通信インフラの普及とともに、ネットワーク型の新しいサービスの可能性も生み出しました。具体的には、MDよりもさらに小型であるシリコンオーディオプレイヤーが登場し、音楽のデータによる配信サービスも整備・本格化されつつあります。さらに、ネットワークのブロードバンド化がより具体性を増している昨今、高品質な動画ですら、ネットワーク経由のデジタルデータによって配信されるのが当たり前になる日も、そう遠くないのかもしれません。

 今までパソコンでしかできなかったことが、単体のデジタル家電品だけでもできるようになる。また、その逆に、今までは単体のデジタル家電品でしかなかったものが、ネットワーク化により、パソコンやその他さまざまなものとつながり、その存在の意味を変える。これはどちらも実現し得るでしょうし、実際、どちらの製品も出てくると思われます。音楽や映像といったエンタテイメントも、ハードウェア、ソフトウェアともに、技術進歩によって、刻一刻とそのサービスや存在形態を変えていくわけです。

 本日正式オープンの「AV Watch」は、そんなデジタル世代のAV(オーディオ・ビジュアル)情報をリアルタイムに発信する専門サイトです。MDもDVもDVDレコーダーも日本特有の事象で、世界的に見たらまだまだアナログ方式が主流かもしれません。しかし、特殊で先鋭的な市場である日本だからこそ、AV Watchのような情報サイトの存在意義と役割は大きいと思っています。最新AV機器の情報をチェックしたい方、デジタル方式の音楽や映像配信サービスが気になる方、DVDタイトルが気になる方、トレンドウォッチャーの方等々、AV Watchに是非ご期待ください。

(2001年2月13日)

I
◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】

00
00  AV Watchホームページ  00
00

ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.