NEC、業界最大となる61型プラズマディスプレイの量産化に成功

　日本電気株式会社(NEC)の社内カンパニーの1つ、NECエレクトロンデバイス株式会社は、61インチのプラズマディスプレイを開発したと発表した。2001年度第2四半期より販売・量産を開始する。60インチクラスの商品化と量産は業界初としている。

　画面サイズは1,351×760mm、対角は1,550mm。表示面積は32型ワイドテレビ4台に相当する。アスペクト比は16:9。ピーク輝度は600cd/m²(カラーフィルタ透過後の値)で、暗所コントラストは1000:1、明所コントラストは80:1となっている。同社では「このサイズとしては業界最高のスペック」としている。解像度は水平1,365×垂直768ドット、画素ピッチは0.99×0.99mm。表示方式はプログレッシブ表示となっている。

　カラーフィルタには同社独自のCCF(Capsulated Color Filter)を採用。赤・青・緑のカラーフィルタをガラス内に埋め込んだもので、プラズマの放電時に発生する不要な光をカットし、色純度を高める効果がある。さらに今回の開発品では、CCFにAccucrimson(アキュクリムゾン)を加え、フィルタ構造を2段にしている。このため「朱色と真紅の違いを明確に表現する」(同社)という。

　消費電力は約660W。セル構造と駆動方式を改良することで発光効率の向上に成功し、従来比で約30%の省電力を実現している。

　動きのある部分をプログレッシブ変換する際、従来品よりもサンプリングエリアを大きくした「高密度サンプリング補間方式」を採用。斜め線などのジャギー感を低減し、なめらかな曲線を表示できるようになったという。また、デジタルハイビジョン放送の1080iに対応する「シネマモード」を搭載。変換には2-3プルダウン方式を採用している。

□日本電気(NEC)のホームページ
http://www.nec.co.jp/
□NECエレクトロンデバイスのホームページ
http://www.ic.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0103/2601.html

(2001年3月26日)

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