ローランド、24bit/96kHzのUSBオーディオインターフェイスなど ―新MIDI音源「スタジオキャンバスSD-90」も発表

新機種を使用したデモンストレーション

9月より順次発売 標準価格：オープンプライス 連絡先：DTMホットライン 　　　　Tel.03-3251-5791(東京) 　　　　Tel.06-6345-9785(大阪)

　ローランド株式会社は6日、都内でエディロールブランドの新製品展示会を行ない、MIDI音源の新製品「SD-90」や、USBオーディオインタフェース「UA-5」、PCIカードを使用するMIDI/オーディオインターフェイス「DA-2496」、USB MIDIインターフェイス「UM-880」を発表した。

　なお、UA-5とUM-880には、MIDIデータの転送に独自の「FTP(Fast Processing Technology of MIDI Transmission)」を採用。「高速かつ安定したMIDIの入出力が可能」としている。

■ SD-90

SD-90

　MIDI/オーディオインターフェイス、オーディオエフェクト、デジタル･ミキサーの各機能を兼ね備えたハーフラックサイズのMIDI音源。11月発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は9万円前後になると見られる。対応OSはWindows 98/Me/2000、Mac OS 8.6以上。音色エディット、オーディオエフェクトの設定などが行なえる専用ソフトが同梱される。

　また、SD-90にSONAR日本語版をバンドルした「MRSN-90W」も11月に発売される。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は11万円前後になる見込み。

　MIDI音源部はGM2とGM規格に対応。最大同時発音数128音、パート数32となっている。音色はGM2×4を搭載し、「クラシカル」、「コンテンポラリ」、「ソロ」、「エンハンスド」の4バンクに登録されている。ソロ用ピアノ音色では弱音の再現性を目指し、ドラム音色の一部にはステレオ収録の4段ベロシティを採用。サックスやバイオリンといった音色では、モジュレーションホイールでは再現できないほどの細かいニュアンスを含むビブラートが得られるという。

　なお、SC-88ProやSC-8850などの固有音色には完全対応していない。また、インサーションエフェクトは3系統まで使用できる。

背面パネル

　オーディオ部は24bit処理に対応し、MIDIと外部入力のデジタルミキシングのほか、専用DSPによる1系統8アルゴリズムのマルチエフェクトも使用可能。MME、WDM、ASIO2.0にも対応している。外形寸法は218×288.5×90mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.1kg(本体のみ)。

　入力端子はUSB×1、同軸デジタル×1、光デジタル×1、ライン×1、MIC/GUITAR×1、MIDI IN×2。出力は同軸デジタル×1系統、光デジタル×1系統、ライン×2系統、ヘッドフォン×1、MIDI OUT×2となっている。アプリケーションを介さず入出力をモニターできる「ダイレクト・モニター機能」も備える。

　なお、シリーズ名称を従来の「サウンド･キャンバス」シリーズから「スタジオ・キャンバス」に変更。より「プロの環境に近づいたことをアピールする」としている。

■ UA-5

UA-5

　24bit/96kHzの入出力に対応したハーフラックサイズのUSBオーディオインターフェイス。発売時期は10月で、価格はオープンプライスとなっている。店頭予想価格は33,000円前後になる見込み。対応OSはWindows 98/Me/2000、Mac OS 8.6以上で、波形編集ソフト「Cool Edit Pro LE」がバンドルされる。

　対応サンプリングレートは、入力が32/44.1/48/96kHz、出力が44.1/48/96kHz。96kHzでの周波数特性は20Hz～40kHz(+0dB/-2dB)で、残留ノイズレベルは-95dBu以下(マスター出力ジャック)としている。

　ファンタム電源を供給可能なXLRとTRSのコンボジャックを2系統搭載。1系統はHi-Z(ハイインピーダンス)に対応し、ギターやベースを直接接続できる。そのほか、同軸デジタル入出力、光デジタル入出力を1系統ずつ装備し、ライン入力ステレオ1系統(RCA)、出力ステレオ2系統(標準、RCA)となっている。「SD-90」同様、ダイレクト･モニター機能も装備する。

　ASIO2.0、WDMに対応するが、ハードウェアによるダイレクトモニタリングも行なえるため、ASIO非対応のアプリケーションでも遅延なしの取り込みが可能。外形寸法は218×137×46.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は710g(本体のみ)。

■ DA-2496

DA-2496

　1Uラックサイズで8IN/8OUTのMIDI/オーディオインターフェイス。発売は10月で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は７5,000円前後になる見込み。奥行きは223mm、重量は2.65kg。パソコンとはPCIカードを介して接続する。

　24bitの64倍オーバーサンプリングでAD変換し、DA変換は128倍のオーバーサンプリングを行なう。演算精度は36bit。入力サンプリングレートは22.05/24/32/44.1/48/88.2/96kHz。出力は32/44.1/48/88.2/96kHzに対応する。また、WDM、ASIO2.0にも対応し、ダイレクト･モニター機能も採用している。

　最大同時入力は8系統で、出力も8系統まで可能。入力端子として、XLR/TRSのコンボジャックを2系統、Hi-Zを2系統、同軸デジタルと光デジタルを各1系統などを搭載している。

■ UM-880

UM-880(下)

　1Uラックマウントで8IN/8OUTのUSB MIDIインターフェイス。オープンプライスだが、店頭予想価格は35,000円前後になると見られる。発売時期は9月を予定。対応OSはWindows 98/Me/2000、Mac OS 8.5、8.6、9シリーズとなっている。

　ハードウェアベースでMIDIパッチを制御する「HDMR(Hardware Direct MIDI Routing)」機能を搭載。低レイテンシーの単体MIDIパッチャ―として機能もする。本体奥行きは231.4mmで、重量は2.4kg。

□ローランドのホームページ
http://www.roland.co.jp/
□「SD-90」の製品情報
http://www.roland.co.jp/products/dtm/SD-90.html
□「UA-5」の製品情報
http://www.roland.co.jp/products/dtm/UA-5.html
□「DA-2496」の製品情報
http://www.roland.co.jp/products/dtm/DA-2496.html

□「UM-880」の製品情報
http://www.roland.co.jp/products/dtm/UM-880.html

(2001年9月6日)

[orimoto@impress.co.jp]