TI、業界初となるフィルタレス出力17WのD級アンプIC

10月9日出荷開始 単価：349円（1,000個出荷時）

　日本テキサス・インスツルメンツ株式会社は9日、業界で初めて出力フィルタなしで出力17Wを実現したD級アンプIC「TPA3000D1」の出荷を開始した。価格は、1,000個出荷時の単価で349円。用途はLCDディスプレイ、テレビ、オーディオ機器などが想定されている。

　スイッチング動作を使ったデジタル的な増幅を行なうD級アンプは、リニア動作を行なうAB級アンプに比べて効率的な増幅が行なえ、消費電力や発熱量が低い。しかし、周波数特性やクロスオーバー歪み、輻射ノイズなどが問題となりフィルタが必要となる。

　「TPA3000D1」では出力17Wクラスで初めてフィルタを省略。パッケージ裏側に放熱板を内蔵する同社独自のパッケージング技術「PowerPAD」を使って、ヒートシンクも省略している。

【主な仕様】

• 出力：17W×1（18V電源で8Ω負荷接続時、実効値）
• 電源電圧範囲 : 8～18V
• 効率：85%
• 消費電流：1μA（シャットダウン・モード時）
• 全高調波歪率および雑音（THD+N）：1%以下（12V電源で10～12W出力時）
• パッケージ：24ピンTSSOP

（2001年10月10日）

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