NTT、MPEG-2映像多重化技術を開発
―ATM回線でHDTVの2チャンネル分を双方向伝送可能に


試作プロトタイプ
12月18日発表




 日本電信電話株式会社(NTT)は、ATM回線(Asynchronous Transfer mode~非同期転送モード)でHDTVのMPEG-2映像2チャンネルを双方向伝送できる映像多重化技術を開発したと発表した。

 MPEG-2伝送処理の専用ハードウェア化により、ATM回線の最も一般的なOC-3回線(optical carrier)の最大レート135Mbpsで、HDTVのMPEG-2映像2チャンネルを双方向伝送する処理速度を実現。これにより、通常60Mbps程度で伝送される放送用映像素材の多重伝送に対応する。

 今回開発した伝送技術には、ATM網の共通クロックを利用したATMセル遅延揺らぎ(ジッタ)補正の新機構を採用。MPEG-2データの中に埋め込まれた時刻情報が、±0.5μ秒以下という精度で到着するというMPEG-2の規定を満たした。

 MPEG-2伝送はハードウェアで行ない、プロトコル処理はソフトウェアで対応。こうした、最適化設計により、1Uハーフラックサイズ(210×459.3×43.6mm)の小型化と、コストパフォーマンスを実現したという。今回開発された、1Uハーフラックサイズの試作プロトタイプには、MPEG-2インターフェイスとして、DVB-ASI送信×2、受信×2を装備。ATMインターフェイスには、OC-3(シングルモード)を搭載する。伝送プロトコルはAAL5/AAL1、スループットは135Mbps(全二重)。

 同社では今後、ATM回線だけでなくIP網への映像多重化技術の適用を検討するほか、多重化需要の増加にはOC-3の上位規格OC-12(622Mbps)で対応。さらには、8多重以上の伝送が可能な次期多重化技術の開発にも取り組んでいくとしている。

使用例:カメラ2台によるマルチアングル伝送

□NTTのホームページ
http://www.ntt.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news01/0112/011218.html

(2001年12月18日)

[furukawa@impress.co.jp]

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