36型の「C-36DZ20」のみ3月21日に発売され、32型の「C-32DZ20」と28型の「C-28DS1」は3月1日発売。価格はすべてオープンプライスで、店頭予想価格はC-36DZ20が40万円前後、C-32DZ20が30万円前後、C-28DS1が15万円前後になる見込み。
3機種とも、3月1日から始まる110°CSデジタル放送対応チューナを業界で初めて内蔵し、110°CSテレビ放送、110°CSデータ放送、110°CS音声放送サービスを受信できる。また、BSデジタルの受信も可能。ただし、蓄積型データ放送サービスはサポートしていない。 110°CSデジタル放送は、東経110°に位置する放送衛星「N-SAT-110」を利用する新しいデジタル衛星放送。N-SAT-110がBSデジタルで使用している3つの衛星(BSAT-1a、BSAT-2a、BSAT-1b)と同じ方角に位置するため、BSデジタルとアンテナを共用できる。 3月1日から無料本放送が開始されるほか、CS-WOWOWなどを擁するプラット・ワン系の放送が4月1日から、スカイパーフェクTV系の放送が5月1日から開始される予定。BSデジタルと同じく、データ放送やラジオ放送も提供される。チャンネル数はテレビ放送が61、データ放送が14、ラジオ放送が20。
■ C-36DZ20
画面サイズ36型のBSデジタル/110°CSデジタル放送対応テレビ。同社ラインナップ中のフラッグシップモデルに当たり、ウッド調のパネルで本体側面を装飾している。外形寸法は980×618×651mm(幅×奥行き×高さ)、重量は81.3kg。 i.LINK端子を2系統搭載するほか、D4入力端子も2系統装備。BSデジタル/110°CSデジタルの音声をデジタル出力する、光出力端子も1系統備えている。 また、今回発表のラインナップ中、36DZ20のみ「骨伝導ホーン端子」を搭載している。これは音声信号を振動に変換するというもので、テレビへの採用は今回が初めてという。 別売の「骨伝導ホーン」(25,000円)の振動ユニットをこめかみに当てることで、頭蓋内の聴覚器官に音声を直接伝えることができる。利点として同社では「お年寄りなど、聴覚が弱い方にも明瞭に聞こえる」と説明。さらに「ヘッドフォンのように耳をふさがないため、会話をしながらでも聴くことができ、家族団欒にもぴったりの方式」(映像メディア事業部長 前田健氏)としている。
また、斜め線のジャギを低減するという「アクティブプログレッシブ回路」を搭載。これは、水平17画素、垂直4画素から斜め方向にある画素の相関値を検出し、それに応じて補間を行なうというもの。「自然で高精細な映像表現を実現する」としている。また、IP変換の「シネマオート機能」も備えている。 このほか、地上波とデジタル放送の2画面同時表示、ゴーストリダクション、4メガ3次元Y/C分離回路などを装備する。スピーカーは、フロント2chとセンター1chの計3ch分を搭載。疑似サラウンド効果が得られる「アクティブ3Dサラウンド」も搭載している。
■ C-32DZ20
画面サイズは32型。画面サイズ以外のC-36DZ20との主な違いは、骨伝導ホーン端子の代わりにイヤフォン端子を搭載したこと。音声出力もフロント2chのみ。
そのほかの機能はC-36DZ20と同じ。本体デザインはシルバーを基調としたものになる。外形寸法は874×563×558mm(幅×奥行き×高さ)、重量は59.5kg。
■ C-28DS1
C-36DZ20やC-32DZ20と同様に、BSデジタル/110°CSデジタル放送チューナを搭載したモデルで、画面サイズは28型。BSデジタル/110°CSデジタルチューナを経由した1080i/720p/480p/480iの各信号に対応するが、表示はすべて480iにダウンコンバートされる。 これはコスト対策のためでもあるが、「30型以下のサイズでは、スタンダードとハイビジョンの差が顕著にでない」(前田事業部長)との考えから。同社では「今後、小型サイズのハイビジョンチューナ内蔵テレビでは、スタンダード化が進むだろう」(前田事業部長)と推測し、C-28DS1をその第1弾と位置付けている。 またC-28DS1のみ、データ放送用にJavaベースのBML(Broadcast Markup Language)ブラウザを搭載している。高速CPUを搭載するほか、Java VM(JBlend)により「業界屈指のデータ放送のクイックレスポンスを実現した」としている。 リモコンには、「地上波」、「BSデジタル」、「プラット・ワン(110°CSデジタル)」、「スカイパーフェクTV(110°CSデジタル)」の4つをワンタッチで選べる独立ボタンを配置。また、EPGをワンボタンで呼び出す「番組表」ボタンも備えている。
高画質化回路としては、「4メガ3次元Y/C分離回路」、「新シャープネス回路」を搭載。このうち「新シャープネス回路」は、電子ビームの走査速度を制御するほか、増幅利得を輝度信号中の高周波成分にあわせて自動調節するというもの。小さな振幅信号が多いときには増幅利得を大きくすることで繊細な画像を再現し、少ないときには増幅利得を抑えてノイズを低減するという。
発表会の席上、前田事業部長は「JEITAによると、BSデジタルチューナ内蔵テレビは2001年9月から大きく伸びており、2001年12月時点で32万台を出荷。単体チューナをあわせると、累計で115万台を達成しそうだ」と現況を報告。さらに「2005年には市場の40%がデジタルチューナ内蔵テレビになる」との分析を発表した。 その上で、「これからユーザー数が拡大し、製品バリエーションの増加が予想される。今回発表の中では、28型のスタンダードタイプがユーザーの選択肢を広げる役目を担うだろう」との期待を述べた。 なお、BSデジタルチューナ内蔵のハイビジョン対応28型テレビが20万円前後で販売される中、ハイビジョン表示を省略したC-28DS1は、15万円前後で店頭に並ぶ見込み。
【主な仕様】
□三洋電機のニュースリリース (2002年1月15日) [orimoto@impress.co.jp] |
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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp