「.hack」プロジェクトは、全4巻からなるPS2専用ゲームを核にした複合プロジェクトで、およそ2年半前からバンダイが企画。今回発表されたのはPS2とDVDビデオ(OVA)のパッケージで、ゲーム以外にも、テレビアニメ、ラジオ、コミックなどへの複合展開を予定している。
ゲームは「The World」と呼ぶ近未来の架空ネットワークゲームを舞台に、The Worldにアクセスするネットワークゲームプレイヤーの1人を疑似体験するというもの。The Worldで発生するミステリーを、プレイヤーが操る主人公「カイト」だけが持つ特殊能力をもとに暴いていく。なお、ゲーム自体はネットワーク機能に対応しておらず、総プレイ時間は約20時間としている。 同梱されるDVDビデオは、収録時間45分のオリジナルビデオアニメーション。The Worldの謎を現実世界の視点で描いたもので、ゲームと同じ時間軸でストーリーが進む。ゲーム内で起こる現象を解き明かすべく、3人の女子高生がThe Worldの発売元に戦いを挑むというもの。DVDビデオの詳細な仕様は未定となっている。
また、4月からはテレビアニメーションシリーズ「.hack//SIGN」(テレビ東京系)が放送される。ゲーム版「.hack」以前の物語を描いたもので、「.hack」とは違う主人公、同じサブキャラクタでストーリーが進行する。
このほか、すでに角川書店の「コンプティーク」でコミック「.hack//黄昏の腕輪伝説」が連載中。ラジオでは、文化放送が1月8日から新番組「Radio B(ラジオビー)」(毎週火曜日25:30~26:00)を開始し、「.hack」を中心とした情報バラエティ番組を放送している。
これらの作品は、キャラクターデザインを「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行氏、脚本を「機動警察パトレイバー」の伊藤和典氏、アニメーション監督を「ノワール」の真下耕一氏が担当している。 脚本家の伊藤氏はOVAについて「OVAの主人公には、コミュニケーションが苦手で引っ込み思案な典型的な今時の若者像を設定した。これをゲームのせいだという人もいるが、私は違うと考えている。主人公がどう変化していくかに注目して欲しい」と解説。 アニメーション監督の真下氏も「新しい挑戦が企画そのものに含まれているが、現在との接点も作品内に色濃く出ている」と、時代性のある作品であることを強調した。
また、.hackに対しバンダイビジュアル社長の角田良平氏は「良質な作品を提供するという、弊社の企業理念に合致するプロジェクト」との期待を語った。
なおバンダイによれば、.hackは今回の発表にとどまらず、さらなる展開を考えているという。
□バンダイのホームページ (2002年1月24日) [orimoto@impress.co.jp] |
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