同様の技術を使った音楽CDは、既に欧米でかなり数のタイトルが発売されているが、邦楽アーティストの市販商品では今回が初めてとなる。エイベックスがコピープロテクト技術を採用したことで、今後他社も追従してくると予想される。なお、エイベックスでは、今回発売する3タイトルの市場の反応を見ながら、コピーコントロール技術の検証を進め、より信頼性の高いコピーコントロールCDの発売を継続していくという。 コピーコントロール機能には、イスラエルのMidbar Techが開発した「Cactus Data Shield方式」を採用。Cactus Data Shieldには、現在「CDS-100」、「CDS-200」の2種類があり、年内にデジタル著作権保護技術(DRM ~Digital Rights Management technology)に対応した「CDS-300」がリリースされる予定。 CDS-100/200ともに、既存のDVDプレーヤーやCDプレーヤーと互換性がある。ただし、MP3再生対応CDプレーヤーや、CD-ROMドライブを採用するカーナビなどのカーオーディオでは、一部再生できない機種もあるという。また、Midbar Techでは音質について、「データはオリジナルを保っており、聴感上も“golden ears”で確認した」としている。 CDS-100はPCで再生することが完全にできないが、CDS-200はオーディオトラックに加えデータトラックにも専用形式で音楽データを記録。さらに、専用の再生ソフトも入っており、これによりPC上でも再生のみ可能としている。再生ソフトは、Windows 95/98/NT/2000/Me/XPに対応しており、現在のところMacintoshには非対応となっている。エイベックスが今回発売するタイトルには、CDS-200が使用されている。 音楽CDにコピーコントロール機能を付加するにあたって、エイベックスでは「我々の商品が公然と“盗まれ”ており、その結果音楽業界は存亡の危機にさらされている」とし、「違法利用により販売数量が減少し、2000年には12タイトルあったミリオンヒットが2001年には6タイトルと激減した」とその影響を述べている。 また、「コピーできることが当たり前の時代だからこそ、パソコンを使って、知らず知らずのうちにCD-Rに違法なコピーしてしまっている人がいるのではないか。そのような人が違法行為を行なわないように守る必要があるのではないかと考えた」という。 Cactus Data Shieldを採用した理由として「通常のCDプレイヤーで再生でき、かつ音楽事業者が有する権利を自ら守っていくことも可能となり、現段階で施し得る技術の中では最良であると判断した」と説明している。 【対応表】
□エイベックスのホームページ (2002年2月28日) [furukawa@impress.co.jp] |
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