4月21日、「よこはま動物園 ズーラシア」で、坂本龍一氏が監督総指揮を務めたDVD BOOK「坂本龍一のアフリカ ELEPHANTISM」の製作発表会が行なわれた。
内容は、米国での同時多発テロで心に傷を負った坂本氏が、「我々はこのまま争い続けなければならないのだろうか」というテーマのもと、アフリカを旅し、さまざまな出会いを通して、彼が出した「ELEPHANTISM」という答えを導く過程を追ったもの。 さらに、アフリカでの体験を通して作られたという新曲も、DVDの中で使われている。これらは、サウンドトラック「ELEPHANTISM」として、5月15日にワーナーミュージック・ジャパンより発売される予定。 発表会では、同時多発テロがアフリカへ行くきっかけになったことや、マサイ族の小学生が初めて触るピアノに興奮し、演奏を聞かせるのに苦労したという体験談などが、和やかな雰囲気の中で披露された。 また、テロ以前から交流があったという、霊長類博士の島泰三博士との対談が行なわれた。坂本氏がテロ事件の衝撃から立ち直る過程において、数多くの島博士とのメールのやり取りがあり、象の世界観について互いに共鳴しあったと話した。さらに坂本氏は、動物としての「人間」について、道具を使い、家を建て、服を着る不思議な存在と位置付け、その人間が武器を使って殺しあっている現況にあって、「それが進化だといえるのだろうか」、という問題意識を提示した。
最後に、坂本氏が調教師とともに園内の象ステージに現われ、実際に象に触れながらのフォトセッションが行なわれた。象に触れるのは初めてという坂本氏。記者から感想を求められると「かたい、あたたかい」とコメントした。
□DVD BOOKのホームページ
(2002年4月22日) [nisiuti@impress.co.jp] |
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