ソニー株式会社は13日、インターネットを使った動画配信を支援する企業向けサービス「MediaStage」を発表した。サービス開始は7月を予定している。 MediaStageは、動画をインターネット配信する際、フォーマット変換から配信までを一貫して代行するサービス。コンテンツを保有する企業から集めた動画データをエンコードし、パートナーシップを結んだCDN(コンテンツ・ディストリビューション・ネットワーク)を通じて配信する。 変換から配信までを一貫したシステムで処理することにより、時間やコストを低減。特別な設備やノウハウがなくとも手軽に高品位な動画配信が可能になるとしている。 サービスの内容は、大きく分けて「リモートエンコーディングサービス」と「デリバリーパートナープログラム」の2つから構成されている。 「リモートエンコーディングサービス」は、クライアントがインターネットを通して直接フォーマットの変換ができるサービス。コンピュータに取り込んだ動画を、インターネットを通してMediaStageへと送り、その場でエンコードすることができる。 365日24時間の受注が可能。エンコードから配信までを一貫して行なえるので、速報性が要求されるニュース系のコンテンツにも対応可能。 また、MediaStageは、1つの動画を複数のフォーマットに同時エンコードすることができるので、手作業で個別にエンコードするよりも短い時間で処理ができる。具体的には、2つのフォーマットでそれぞれ3つの帯域でエンコードする場合、従来に比べ10分の1の時間で処理が可能になる。 ほかにも、コーデックのバージョンアップや新しいコーデックが生まれた際にも、柔軟に対応していくという。
MediaStageの操作はすべてWebブラウザ上から可能となっている。フォーマット設定や送信するホストの指定だけでなく、エンコード時にはフェードインやフェードアウト、クロッピングなどの簡単な編集機能も利用できる。
「デリバリーパートナープログラム」は、「リモートエンコーディングサービス」で作成したファイルを、CDN提供事業者や携帯電話事業者の配信用サーバーに自動的に格納するサービス。 エンコードと配信を別の企業に委託しなければならない従来と比べ、個々の企業と手続きをする必要がなく、コストの削減につながるという。 現在、このサービスへの参加を予定している企業はNTTドコモ、KDDI、富士通など5社。PCだけでなく、FOMAやauのezmovieなど、モバイル端末への動画配信にも対応する予定。 このサービスの主な使用例として、映画情報サイトでのトレーラーの配信などが挙げられた。将来的には映画本編の配信や、英会話の授業配信などにも広げたい構え。
ソニーコミュニケーションネットワーク COOの近藤幸直氏は、MediaStageを「ブロードバンド化を加速するサービスだ」としたうえで、「ブロードバンドは楽しい、ということを多くの人に広めていきたい」と抱負を語った。
【サービス利用料金】 初期費用:3万円
※動画を取り込むキャプチャカードなどは値段に含まれない。なお、使用するカードはviewcast社の「Osprey-2000」が推奨される。素材を直接持ち込むことも可能。 【対応フォーマット】
【8月対応予定】
□ソニーのホームページ (2002年6月13日) [yamaza-k@impress.co.jp] |
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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp