米iVAST(アイヴァスト)Asia-Pacific支社と、日本オラクル株式会社、サン・マイクロシステムズ株式会社の3社は2日、都内で会見を開き、独自のインタラクティブMPEG-4メディアをベースとした放送・通信業者向けの制作・配信システムの構築に向けて協業すると発表した。あわせて、MPEG-4の制作、配信、再生を行なうプラットフォームも公開された。 アイヴァストは、インタラクティブ機能を持ったMPEG-4コンテンツの制作、配信のためのソフトウェア開発を手がけており、日本では今年の春から本格的に活動を開始した。今回の提携では、主にエンコードソフトやオーサリングソフト、配信ソフトウェアなどを提供する。日本オラクルは、通信業者や放送業者向けのデータベースアーキテクチャーやネットワーク技術の提供、サン・マクロシステムズは、配信や課金などのサーバーシステムとサポートを提供する予定。
アイヴァストのAsia-Pacific VP&ゼネラルマネージャのマイク・パトリック氏は「デジタル映像配信の市場は、MPEG-4よって新たに開拓される」とし、MPEG-4テクノロジーはブロードバンドや衛星放送、CATV、ワイヤレス、パッケージメディアといった多くのメディアに柔軟に対応できる技術であることを強調した。 同社が提供するMPEG-4データはISO/IME MPEG国際標準規格に準拠し、高いインタラクティブ機能を持っている。また、通常のムービーだけでなく、その上にテキストや画像、2D/3Dアニメーションなどを重ねて表示することも可能となっており、表現の幅が広がるだけでなく、広告などの新しいビジネスの可能性も持っているという。
会場ではMPEG-4の制作、配信、再生のためのプラットフォーム「iVAST MPEG-4 Platform Ver.2.0」も発表された。リアルタイムエンコードが可能な「iVAST Studio Encode」(688,000円)、インタラクティブなMPEG-4を制作できるオーサリングソフト「iVAST Studio Author」(688,000円)、出力フォーマットにMPEG-4を追加できる「iVAST Studio Plag-in for Adobe Premiere」(208,000円)、MPEG-4映像を配信するソフト「iVAST Studio Media Server」(618,000円)など。対応OSはWindows 2000/XP。
また、ユーザーが映像を見るためのプレーヤーソフト「iVAST Studio Experience Player」も発表された。対応OSは、Windows 98 SE/Me/2000/XP。しかし、同社はこのプレーヤーソフトの配布を予定しておらず、あくまでコンテンツを提供する各業者への配布権を提供することになる。 そのため、プレーヤーソフトは各業者によって自由にカスタマイズされ、外観などを独自のものに変更してユーザーに提供されるという。また、価格も各業者によって異なり、同社は「無料で配布する業者もあるが、アイドルの画像などを使い、プレーヤーソフトそのものに価値を持たせるビジネスが登場するかもしれない」と、今後の可能性を語った。 また、米Philipsでは、このiVAST Studio Experience Playerを内蔵したチップを開発しているという。これにより、CATVのSTBやDVDプレーヤーなど、PC以外の機器でもMPEG-4のインタラクティブ機能を使用することができるようになる。HDTV並みの画質をCATVを通して配信したり、MPEG-4フォーマットを使った新しいパッケージメディアの実現も可能だとしている。
□米iVASTのホームページ (2002年8月2日) [yamaza-k@impress.co.jp] |
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