標準価格:オープンプライス
連絡先:お客様ご相談センター ソニーは、地上波チューナとMPEG-2エンコーダを2系統搭載した、Ethernet内蔵160GB HDDビデオレコーダ「CSV-E77」を11月1日に発売する。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は13万円程度の見込み。月産台数は5千台を予定している。
CSV-E77は、同社が提唱する常時接続型ネットワーク機能搭載のホームAVゲートウェイ製品群「CoCoon」(COnnected Community On Network)の第1弾製品となる。また、5月に発売した80GB HDDや56kbpsモデムを内蔵したHDDビデオレコーダ「CSV-S55」(チャンネルサーバー)の上位モデルでもある。そのため、愛称は「<コクーン>チャンネルサーバー」となっている。 ハードウェアとしての最大の強化ポイントは、地上波チューナとMPEG-2エンコーダを2系統搭載したこと。これにより、録画中でも違うチャンネルの番組を視聴したり、予約録画を実行中に、視聴中の番組を録画することが可能。
また、手動で予約した番組と、おまかせ録画の番組を同時に録画することや、おまかせ録画の番組が2番組重なっても録画できる。しかし、同時間帯の番組を手動で2番組重ねて予約することはできず、録画開始時にスタンバイ状態になっていないと、同時に2番組の録画は実行されない。なお、ゴーストリダクション機能はなく、BSアナログチューナは搭載していない。
ビットレートは、それぞれ9Mbps/6Mbps/3Mbpsと引き上げられた。なお、編集機能は今回も搭載されていない。 もう1つの大きな強化ポイントは、ネットワークインターフェイスが、56kbpsモデムから、Ethernetに変更されたこと。そのため、ネットワーク機能を利用するには、常時接続環境が前提となる。 ネットワーク機能としては、CSV-S55同様にチャンネルサーバーユーザー専用のホームページ「カモン!マイキャスター」を使用する。このサイトでは、「@(アット)録画予約」サービスと、「おまかせ・まる録2用キーワード更新」サービスが提供される。なお、ファームウェアをネットワーク経由で更新することもでき、機能追加なども予定されている。 「@(アット)録画予約」を使うと、外出先の携帯電話(iモード、J-SKY、EZweb対応)や、パソコンから録画予約が可能になる。WEB上にある専用ページにパソコンか携帯電話でログインし、番組予約を登録する。 サービスプランは、無料の「ベーシックプラン」と、300円/月「エコノミープラン」の2種類が用意される。両者の差は@録画予約のみで、ベーシックプランは「@録画予約LE」、エコノミープラン「@録画予約SE」が利用できる。LEとDXの違いは、予約サーバーに接続する頻度で、LEは1日2回、DXでは最短10分に1回、サーバーに接続して予約を確認する。 また、CSV-E77から直接カモン!マイキャスターのホームページを閲覧できるようになった。そこでは、ニュースや占いなどのコンテンツが予定されている。 ソフトウェアでは、チャンネルサーバーの特徴である「おまかせ・まる録」が、「おまかせ・まる録2」に強化された。おまかせ・まる録は、好みの番組ジャンル、キーワードや時間帯を一度設定しておくだけで、番組表(EPG)から条件に基づいた番組の検索を行ない、自動的に録画していく機能。 従来と同じようにソニーが用意する44種類のキーワードに加え、視聴中の番組の番組情報からキーワードを呼び出して設定できるほか、ソフトウェアキーボードによるマニュアル入力にも対応した。さらに、おすすめ番組が気に入ったかどうか質問を行ない、それに予約録画や消去保護の情報も加味して、より好みにあった番組を録画するという「おすすめアルゴリズム」も搭載している。
なお、44種類のキーワードは、ネットワーク経由で1ヶ月に1回更新される。現在のところEthenetはカモン!マイキャスターへの接続のみに機能しており、外部のパソコンから直接設定を変更したり、映像を見たりといったことはできない。 再生機能としては、「マルチループビュー」が搭載された。録画された番組は自動的に映画、音楽、スポーツなどの9カテゴリーに分類。そこに、放送中の番組も1つのカテゴリーとして加え、あたかもテレビのチャンネルの様に、切り替えて見ることができる。
ビューモードは、再生画像を見ながら番組を選択できる「ノーマルビューモード」、360倍速で映像を再生する「高速プレビューモード」、番組名を一覧できる「リストビュー」の3種類を備えている。 なお、地上波EPGは、ジェムスターが開発したGガイドシステムでCSV-S55から変更されておらず、広告表示も行なわれる。また、「TVポーズ機能&フラッシュ」機能を搭載。現在放送されている番組でも一時停止し、解除後は停止していた場面から続けて視聴する事が可能。さらに、放送中の番組の見逃したシーンを、リモコンのフラッシュキー(マイナス)を押すごとに15秒ごとに時間をさかのぼって再生することできる。なお、1.5倍や、2倍などの音声付きの早見機能は備えていない。
160GB HDDの増設して320GBにするサービスも予定されているが、開始時期、価格ともに未定。なお、チャンネルサーバー同様、「HDDをユーザー自身が換装することはまず不可能」(同社)という。 出力端子はD1端子が1系統追加されており、コンポジット2系統、S映像2系統、アナログ(L/R)音声2系統。入力端子はコンポジット2系統、S映像1系統、アナログ(L/R)音声2系統を備える。
CPUはMIPS 350MHzで、OSはLinuxを採用している。外形寸法は430×360×79mm(幅×奥行き×高さ)、重量約6.5kg。リモコンコードは3種類から選択できるので、複数台を使い分けることができる。 今回、記録型DVDを搭載しなかった理由について同社では「HDDと記録型DVDには、それぞれ一長一短がある。当然のことながら今後のラインナップ展開は考えている。しかし、まだHDD録画の素晴らしさが認知されていない現状では、徹底的にそれを知らしめたいと考え、今回はHDDのみとした」と説明している。 【主な仕様】
□ソニーのホームページ (2002年9月4日)
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ウォッチ編集部内AV Watch担当 av-watch@impress.co.jp