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CD/ビデオレンタル業者向けイベント「hesse」が開催
―DVDレンタル向けの出品が相次ぐ


10月3日~4日開催

会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)


 映像・音楽産業の総合展示会「ホームエンターテイメント産業展」(hesse)が、東京ビッグサイトで2日から4日まで開催された。主催はhesse実行委員会。

 同イベントは、主にCD、DVDレンタル小売店を対象にしたもので、今回で3回目を迎える。輸入CD、インディーズレーベルなど、商品そのものの展示から、什器、POSシステム、セキュリティシステムなどが多く見られた。

 特に今回はDVDレンタル市場の立ち上がりを受け、DVDレンタルに関する展示が多数見受けられた。その多くはトールサイズ用の陳列棚や什器類で、各社とも工夫を凝らした商品をアピールした。

 また、日本映像ソフト協会(JVA)もブースを構え、今年から開始する「DVDレンタルショップコンテスト2002」の告知に務めていた。これは、従来「ビデオショップディスプレイ・コンテスト」の名で、レンタル店に効果的なディスプレイ方法や販促アイデアを求めていたもの。今回はDVDレンタルコーナーの写真やDVDとVHSの相乗効果などを募集している。

DVDレンタルを前面に押し出したグレードコミュニケーション JVAによるDVDレンタル店コンテストの告知


■ レンタル用ケースを出品したファーストマルチメディア

 店頭用ケースなどを扱うファーストマルチメディアは、すでに出回っているDVDレンタル用ケース「Mロックマン」のリニューアル版を出品した。従来品と同じく、解除キーでロックプレートを外すことでケースが開く仕様。独自のディスクプッシュアップ機構「Mロック」も引き続き採用している。横開きストッパーなどを追加し、各種セキュリティタグにも対応した。

 なおMロックとは、同社独自のディスクの取り外し機構で、ほかの製品同様、センターを押すことでディスクを取り出せる。ただし、従来品と異なり、ディスクを水平のまま押し出すことができるのが特徴。従来品だと、水平にディスクを取り出すのが難しいため、2層のDVDビデオはダメージを受ける確率が高いという。そのため、同社ではMロックを、大量のディスクを扱うレンタル事業に向いた機構だとしている。

 また、陳列用の小物として、マグネット式のDVDスタンド(ブックエンド)を展示していた。DVDビデオのケースはVHSと異なり、背表紙の部分が狭い。そのため、棚の中での自立が難しかった。そこで新製品には、スタンドの背の部分に磁石を仕込み、スチール棚との併用でしっかりした固定を可能にしたという。さらに、スタンドを2つ使うことで、表紙部分を表に出した陳列も行なえる。

DVDレンタルケース「Mロックマン」。100個時の単価は88円 自立しにくいDVDビデオ用にマグネット式スタンドを用意。自由に動かせるほか、表示部分を表に向ける展示も可能。60個時の単価は60円


■ アルテック、トールケースに内蔵するセキュリティタグを参考出品

 DVDケースの国内大手アルテックは、同社が英Amaryの特許を保有するアマレーケース(いわゆるトールケース)のほか、2001年以降に見かけるようになったアマレーダブルケースや、DVDigipak(デジパック)などを展示した。

 アマレーダブルは、通常のアマレーケースの内部にDVDを収納するページを取り付けたもので、2枚組みのDVDが通常と同じサイズのケースに入る。国内盤では「スターウォーズ エピソード I」などが採用している。デジパックは、3枚組みや5枚組みなどのボックスものに多い形状で、各ディスクを折りたたむ様に収納する。

 さらに、セキュリティタグ「Red Tag」に対応したアマレーケースを参考出品した。通常のアマレーケースに専用のセキュリィティタグを差し込むというもので、タグは自鳴式など各種に対応する。

 タグをつける場合、これまではトールケースに一回り大きな透明ケースなどを装着していた。しかし、この展示品ならサイズを変えずに陳列できる。今回のイベントでもかなりの数のセキュリティ製品が並んでいたが、ケースのサイズを変えることなくセキュリティ機能を付加できるのは珍しい。

 すでに欧州やオーストラリアで導入されており、オーストラリアでは市場の90%に採用されているという。国内での展開は未定。

ケースにタグを刺した状態。手動では外せない ケースを閉じたところ。タグの部分を露出してシュリンクする 専用鍵のついた装置にケースを差し込むとタグを取り出せる


■ セルフマシンをアピールしたメディア・ネット・システム

 メディア・ネット・システムは、DVDレンタルのセルフマシン「D.I.JACK」を出品した。ディスクの内側にICチップを埋め込み、貸し出し情報を管理する。5月のビジネスショウで参考出展されていたが、今回より本格販売を始めた。設置は、コンビニエンスストア、駅舎などを予定しており、大手コンビニチェーンとの話し合いにも着手したという。

 今回新たに加わったのは、各D.I.JACKをネットワークで結び、携帯電話からの予約を可能にする機能。新作検索や貸し出し予約などのサービスが予定されている。また、D.I.JACKで借りたソフトを別の場所のD.I.JACKで返却することも可能。木地良三社長は「ガソリンスタンドでDVDを借り、車内で見た後、目的地で返却できる」といった例を挙げ、D.I.JACKを「映像のウォークマン」とたとえた。

 セル専用の「S型」とセル、レンタル両対応の「SR型」を用意し、価格(ガイドライン)は、S型が170万円、SR型が255万円。単体で30タイトルを扱えるが、筐体左部分を増設し、タイトル数を増やすこともできる。製品の入れ替えなども同社がトータルでサポートするとしている。

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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020521/bs2002.htm

ビジネスショウのときから多少小さくなった。幅は1,100mm、奥行きは600mm メニュー画面。OSはWindows 2000

□ホームエンターテイメント産業展のホームページ
http://www.exhibitiontech.com/hesse/

(2002年10月4日)

[orimoto@impress.co.jp]


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