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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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■ IEEE 802.11bベースの音楽ネットワーク「MusicCast」 2003 International CESでYAMAHAは、家庭内無線音楽配信システム「MusicCast」を発表した。これは、IEEE 802.11bベースの無線LANを利用したもの。製品としては、音楽コンテンツを格納し管理、配信を務めるミュージックサーバー「MCX-1000」と、配信された音楽を受信して再生するクライアント「MCX-A10」で構成される。
MCX-1000には、CD-R/RWドライブと3.5インチ80GB HDDを内蔵しており、音楽CDからHDDへ録音、これを家庭内に配信する。HDDへの録音はMP3はもちろん、リニアPCMにも対応。本体をジュークボックス的に活用できることに加え、最大同時5クライアントまで、独立したコンテンツを無線配信することが可能となっている。また、MCX-1000はEthernetも2ポート実装しているので、無線5クライアント、有線2クライアントの合計7クライアントへの配信に対応する。 内蔵CD-R/RWドライブを利用して、HDDからCD-R/RWメディアに書き出すことも可能だが、書き込んだ楽曲は削除される仕組み(「move」)になっている。なお、HDDはユーザーの手で市販のPC用3.5インチHDDとの換装が可能と、オフィシャルにうたわれている。 そして、MCX-A10はMCX-1000が配信した楽曲を、無線LANあるいは有線LAN経由で受信して再生する装置だ。本体背面にはスピーカー出力端子、サブウーファ出力端子といった基本的な音声出力端子があるのみ。音声入力もアナログ入力が1系統あるのみで、あまり他のAV機器との連携は想定されていない。
スピーカーはもちろん市販のものが接続できるが、デザインをMCX-A10にあわせた小型の薄型スピーカー「MCX-SP10」もオプションで提供される。 本製品はUSAヤマハ主導で開発が進められ、北米で先行発売した後、反応を見て日本国内でも発売を開始するという。 なお、MusicCastが映像に対応せず、音楽専用であることについて聞いたところ、「IEEE 802.11b無線LANの帯域から映像配信が難しいということもある。しかし、それだけではなく家庭内で、共有して楽しむコンテンツとしてより現実味があるのは音楽だと判断した」という。
また、MusicCastにPCが接続できないことについては、「著作権保護のため、PCをあえて排除したシステムにした。たとえば、PCでは、ストリーム配信された楽曲をデジタルで記録しておくことが原理的に可能であり、これをメーカーとして正式にサポートすることはできない」と話した。
■ 薄型マルチフェーズ・アレイスピーカーの試作機を公開
製品名は、まだ決まっておらず発売時期も価格も未定で、今回の展示では「Multi-Phased Array Speaker System」(多相配置スピーカーシステム、以下MPA)という方式名称のみ掲示されていた。 詳しい特徴は、今回は一切明らかにされなかったが、個々の小径ユニットが異なる位相の波形を出力し、システム全体で高品位なサウンドを出力するような、現行のマルチWAYスピーカを拡張発展させたものと想像される。 こうしたタイプのスピーカーとしては、パイオニアのデジタルサウンドプロジェクタ「PDSP-1」があるが、MPAスピーカシステムは「仮想音源技術を使ったマルチチャネルサウンドを再生するものではない」(同社)という。むしろ「高音質タイプの平面スピーカとして捉えて欲しい」とのことだ。
開発コンセプトも「PDPやLCDなどの平面映像デバイスと組み合わせたときに違和感がなく、しかも高音質である」というもの。しかし、現時点では専用のデジタルアンプで駆動されるシステムのため、現行のスピーカーシステムとそのまま置き換えることはできない。そのため、ホームシアターパッケージや、PDPやLCDなどの平面テレビの組み込みスピーカーとして利用される可能性が高いだろう。
■ ヤマハ初のデジタルパワーアンプ「MX-D1」 アンプ回路を完全デジタル化したデジタルパワーアンプが「MX-D1」。現行ヤマハ製品にはパワーアンプとして「MX-1」という製品があるが、型番的には「そのデジタル版」という位置づけになるだろう。 デジタルアンプは、エネルギ変換効率がよいという利点があるものの、「音質的にまだまだ」という声もあった。しかし、「MX-D1で、その認識は変えて頂けるはず」と、ヤマハの同製品に対するコメントは自信に満ちあふれていた。 モジュレータは「YDA133」、パワーMOSドライバは「YDA134」を採用。いずれも新開発の自社製チップだ。主なスペックは以下の通り。この薄さで、500W + 500Wの大出力を実現してる。 念のために補足しておくと 本機はAVアンプではなく、パワーアンプという位置づけのため、入力も出力もアナログ2ch。発売時期は夏頃。価格は4,000~5,000ドルを予定。日本国内での発売時期、価格については未定たが、発売は計画されている。 【主な仕様】
■ NSシリーズの新モデル ●NS-777/NS-555 NS-777は、いわゆるトールボーイタイプのシステムで、20cmウーファユニットを2基実装、13cmミッドレンジを組み合わせ、ツィータには新開発のコアキシャル(同軸)ユニットを採用する。ウーファユニットは日本でも既発売のNS-515系のPMD(Polymer InjectedMica Diaphragm)ドライバが採用されている。 ボディは新開発の「Elliptical Form」と称される、緩やかな曲面デザインになっており、塗装もピアノフィニッシュが施され、独特な高級感を醸し出している。価格はペアで699ドルを予定。日本国内での発売も予定されているが、カラーリングは異なる可能性もあるという。 NS-555は、ツィータなどはNS-777と同じものを採用しながらも、ウーファユニットは16cmタイプを採用した、NS-777の下位モデル。こちらはペア499ドルを予定。
●NS-C444/NS-333
●6.1chシステム「NS-P236/P436」
□2003 International CESのホームページ(英文) (2003年1月11日)
[Reported by トライゼット西川善司]
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