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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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Dolby Laboratories International Servicesの日本支社は、ライセンシー向けのセミナーイベント「DOLBY FORUM Tokyo Session 2003」を12日と13日に開催。その中で日本担当副社長の伏木雅昭氏が、7.1chによるホームシアター向けの新フォーマットを構想中だと発表した。市場投入時期は未定で、「近い将来には実現したい」としている。 業界団体SMPTE DC28.6(Digital Cinema-Audio)が、デジタルシネマのドラフト規格として、最大16chという多チャンネルを提案、それを受け、同社では将来にわたって利用できる新規格を構想中だという。それが今回発表された新フォーマットを含む概念で、プレゼンテーション中では「Dolby Digital Extension」という呼び方もされた。正式な名称は未定。 現状のドルビーデジタル5.1chに、サラウンドバック2chを設けた方式で、2ch、5.1chへのダウンミックスにも対応。プレーヤーとAVアンプは広帯域のデジタル接続になるという。
現在、ドルビーデジタル EXやDTS-ESのサラウンドバックチャンネル(モノラル)を2スピーカーに出力する「7.1ch再生方式」のAVアンプも存在するが、今回発表された方式は、各チャンネルが独自の信号成分を持ち、サラウンドバック2本がステレオになる。 また、音質面では3Mbps程度までの高データレートに対応する一方、64kbpsや128kbpsでのエンコードも可能になるという。インターネットでの配信などにも対応できる。 なお、デジタルシネマの音声ドラフト規格、DC28.6では、最大16chの音声チャンネルを規定し、そのうち14chをプログラム音声として利用できる(残りは難視聴者向けナレーションチャンネルと、セリフを主体とした難聴者向けのチャンネルサポート)。 L/R/センター/サラウンドL/サラウンドR/サラウンドC/LFE(サブウーファ)といった現在の各チャンネルは踏襲され、新たに、スクリーンの上方向のVhL/VhC/VhR/、天井スピーカーのTS、スクリーン両端のLW(Left Wide)/RW(Right Wide)、左右壁面に設ける直接音用のLsd(Left Surround) /Rsd(Right Surround)、背面左右サラウンド用のLrS/RrSが規定されている。
ただし、すべてのチャンネルを使い切る必要はなく、作品に応じて必要なチャンネルを使用する形になる。特定の効果がほしいとき、一部のチャンネルを5.1chに追加して使うのが主流になると見られる。 また、マーケティンググループ戦略グループリーダーの和賀直明氏は、Dolbyのブランドイメージに対する独自調査の結果を発表した。サンプルは、同社を認知している米英独仏日の5カ国の18~60歳の消費者など。ブランドイメージは10点満点中、同社が7.2ポイント、DTSが6.9ポイント、THXが7.3ポイントで、認知度については、ドルビーが79%、DTSが25%、THXが33%という結果になった。 そのほか、同イベントでは、ドルビープロロジック II採用車のボルボ「XC90」や、Xbox用のドルビーデジタル5.1ch対応ゲーム「MotoGP URT」を国内で初めて展示。また、ドルビーデジタル448kbpsとDTSの768kbpsを比較試聴するコーナーを設置し、ドルビーデジタルの優位性をアピールしていた。
□ドルビーラボラトリーズ日本支社のホームページ (2003年5月12日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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