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東北パイオニア、スクエア電線ボイスコイル採用のスピーカー
-小型化、放熱性の向上が可能に


6月4日発表


 東北パイオニア株式会社は4日、後藤電子株式会社と共同で、スクエア(真四角)電線の2層巻き量産化技術を確立したと発表した。同技術により高感度で歪みの少ないスピーカーを実現可能で、今後スピーカー用のボイスコイルに採用し、OEM用、市販用ともに、早期に市場投入する。

 今回使用する断面が真四角の電線は、後藤電子が5年前から開発に着手し、特許を取得しているもの。従来の丸型電線に比べ、コイル巻きにした場合、無駄な空間が少なくなり、75%のコイルの仕上がり容積で、磁場の中で同じ力を得ることができる。

 そのため、携帯電話やスピーカー用コイル、超小型モーター類、高周波コイル、ピックアップ、アクチュエータなど幅広い分野で小型化/軽量化の効果が期待でできるという。東北パイオニアでは、同コイルの評価テストをはじめ、開発の段階から協力関係にあり、今回スピーカーへの採用を決定した。

スクエア電線ボイスコイル断面 従来丸線コイル断面

 スクエア電線ボイスコイルでは、スペース効率の向上のほか、巻き線が互いに面接触するため、放熱性も向上し、高感度で歪みのない音を実現できるという。さらに2層巻の実現により、より小型で軽量、省エネルギー化が可能になったとしている。

    【主なメリット】

  • 同容積の場合、丸電線の1.27倍のパワーアップが可能になる
  • 線同士の面接触により、放熱性に優れる
  • 同じ音圧を得るために必要な電流が15~25%カットできる

 同社では、当初は高級カースピーカー用の市場投入を予定しており、以後コストダウンを図りながら汎用スピーカーへの採用を進めていくとしている。

□東北パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/topec/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.pioneer.co.jp/topec/ir/press/pdf_2003/030504_SquareCoil.pdf

(2003年6月5日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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