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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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米Apple Computerが16日(現地時間)に、Windowsユーザー向けのデジタルジュークボックスソフトウェア「iTunes for Windows」を無償公開したのを受け、アップルコンピュータ株式会社は本社で説明会を開催した。なお、現在公開されているソフトウェアは英語版で、日本語版は10月21日に公開される予定。 iTunes for Windowsは、従来公開されていたMacintosh版iTunesと同様のインターフェイスと機能を実現したWindows用のオーディオ統合ソフト。CDからのリッピングや、MP3/AACへのエンコード、オーディオファイルの管理などの機能が統合されている。 また、米国で4月よりスタートしている音楽配信サービス「iTunes Music Store」もアップデートされた。新たに、親が子供のiTunes Music Store口座に毎月資金を自動的に預金することができるAllowance(アロウアンス)機能が追加されているほか、America Onlineと提携し、今四半期中にAOL会員がワンクリックでiTunes Music Storeにアクセスできるサービスを米国で開始する。 あわせて、Belkinが開発した、第3世代iPod用のボイスレコーダ「Belkin Voice Recorder(5,980円)」と、フォトストレージ用メディアリーダ「Belkin Media Reader(11,800円)」も販売開始され、これらを組合わせた新しいiPodの利用スタイルについても解説された。
大宮哲夫マーケティング本部長は、同社におけるiPodの位置づけを説明し、「Macintoshと並ぶ、新しいプラットフォーム」と定義した。投入以来の順調な売上から、「ソニーのウォークマンが起こした革命に匹敵するような、新しいプラットフォームになると期待している」という。 また、「iPodの潜在顧客層は、すでにパソコンを所有している」とし、パソコン売り場のみならず、MDなどのほかのポータブルオーディオプレーヤーの売り場や、Belkin Media Readerと組合わせて、デジタルカメラ売り場などで展開するなどの販売戦略も明らかにされた。 iTunes Music Storeについては、「4月のスタート以来1,300万曲を販売し。非常な成功を収めたとの評価を得ている。米国の音楽ダウンロード市場のの70%のシェアを持っている」とし、「さらに、iTunes for Windowsの投入により、飛躍的な拡大を想定している」と説明。具体的には、「今後6カ月で、従来の6倍の8,700万曲、1年間で1億曲の販売を目指す」とした。また、新たに追加された、Allowance機能やAOLとの提携についても解説された。 さらに、日本での展開についても、「少しだけ踏み込んでコメントできるようになった」と前置きし、「グローバル展開に向けて、システムは構築している。しかし、著作権や著作隣接権管理のシステムが、各国で異なっており、ビジネスの流れもそれぞれの国で異なっている」と、世界共通のサービス提供が困難であ理由を説明。 また、同一の曲でも米国と欧州でレコード会社が異なっていたり、欧州のユーザーが米国のMusic Storeで購入した際にはどちらのレコード会社への支払いが生じるのかなど、「システムの問題ではなく、ビジネスの問題として克服していかなければいかない問題がたくさん残されている。そうしたビジネス形態を確立するには、まだ時間がかかる」と話す。 iTunes for Windowsについては、「クローズボックスの位置以外は、MacのiTunesと同じ」とし、「誰かがこれに似せて(ソフトを)作ったら、我々はすぐに訴える」とコメントし、笑いを誘った。 なお、来年にオープン予定としていたアップルストア銀座店については、今年度中の開店に前倒しされたことも明らかにされた。
また、iPod製品担当の小西氏は、「Belkin Voice Recorder」と、「Belkin Media Reader」の説明もかねて、iTunes for Windowsのデモを行なった。 これらの周辺機器は、ともに第3世代iPod向けに開発されており、同日付けで公開されたファームウェア「iPodソフトウェア 2.1」が必要となる。同ソフトウェアを利用することで、 Voice Recorder/Media Readerが利用可能となるほか、さまざまな機能強化が図られる。 iPod単体で作成できるプレイリスト機能「On-the-GO」は、従来パソコンと同期すると、作成したプレイリストが消えてしまっていたが、iTunesに保持されるようになった。また、動作の高速化も図られ、1万曲含まれているプレイリストを作成した際は、表示にかかる時間が従来の約6秒から約1秒程度に短縮された。また、1万曲のプレイリストをシャッフル再生する際に、従来はスタートまで約24秒かかったが、約3.5秒に短縮されたという。 ゲーム機能では、iPod中の曲の一部を再生し、曲名を当てる「Music Quiz」が追加されている。
Belkin Voice Recorderは、ヘッドフォンジャックに接続するとすぐにボイスメモモードが起動。記録フォーマットは16bit/8kHz/モノラルのWAVで、バッテリ駆動では連続4時間の録音が可能となっている。AC駆動の場合、HDD容量の上限まで録音が可能。
Belkin Media Readerは、CF/スマートメディア/メモリースティック/SD/MMCの5種類のメディアカードに対応したストレージデバイスリーダ。iPodとはDockコネクタで接続し、電源は単4電池4本を使用する。
これらの周辺機器は「iPodアクセサリプロトコル」により実現されており、同プロトコルは、同社とNDA契約を結んだパートナーに公開しているという。 なお、従来のMusicMatchをバンドルしたiPodの店頭在庫がなくなり次第、順次iTunes for Windowsバンドル製品に切り替えられる。また、MusicMatchを利用していたユーザーが、iTunesをインストールすると、移行を促すダイアログが表示され、ダイアログに従い操作すると簡単に移行が行なえるという。
□アップルのホームページ (2003年10月17日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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