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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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International CESでは、基本的に家電向けの製品を中心とした展示が大部分を占めているが、一部にはPCを前提としたAV系の製品やテクノロジーの展示も見られる。ここでは、そういったPC関連の製品を紹介する。 ■ Microsoftは、PC系AV関連の展示が豊富 Microsoftブースでは、「Media Center Extender」や、フルハイビジョンクオリティを実現した「Windows Media Video HD」、Windowsマシンをホームサーバー化する「Windows Media Connect」など、CES前日に開催されたビル・ゲイツ氏の基調講演で発表された様々なテクノロジーを実現する製品が展示されていた。中でも特に注目に値するのが、Windows Media Connectだ。
Windows Media Connectは、PCに蓄積されている映像、音楽、画像などのデータを、ネットワーク上のメディアレシーバなどに配信するサーバーソフトを中心としたテクノロジーだ。技術的な詳細はPC Watchの記事を参照してもらいたいが、簡単に言ってしまえば、ソニーがVAIO向けに提供している「ルームリンク」、バーテックスリンクが発売している「MediaWiz」などと同等の機能を実現するテクノロジーだ。 Microsoftが提供するのはサーバーソフトのみのため、別途メディアレシーバを用意する必要があるが、Windows Media Connectに対応していれば、メディアレシーバ側はメーカーの違いを問わず利用できるという大きな利点がある。 ルームリンクやMediaWizは、ぞれそれに独自のサーバーソフトをPC側にインストールして利用する必要があり、基本的に製品間の互換性は全くと言っていいほどない。家庭内で複数のメディアレシーバを利用したい場合に問題になってくる。しかし、Windows Media Connectをサポートするメディアレシーバならば、そういった互換性の問題を気にすることなく、メーカーを問わず利用できることになる。
Microsoftブースに展示されていたWindows Media Connect対応製品としては、東芝のDVDレコーダ「RDシリーズ」をベースとしたプロトタイプ「Advanced Digital Media Server」に加え、なんとルームリンクや、MediaWizと同じデザインでSigma DesignsのEM8550リファレンスキットをベースとしたMediabolic製Middleware搭載した製品も含まれていた。どちらも、ファームウェアのアップデートによってWindows Media Connectへの対応が実現される。それらメディアレシーバは、Windows Media Connectのサーバーソフトで全て認識され、それぞれに同時にデータ配信が行なえていた。 東芝のAdvanced Digital Media Serverの発売時期や、ルームリンクのファームウェアアップデートの具体的な時期などは現時点では未定。Windows Media Connectの配布は今年の夏頃を予定しているので、その前後にはなんらかのアナウンスがあるものと思われる。ちなみに、Windows Media ConnectはWindows Updateなどで無償配布されることになる。 なお、日本で販売されているMediaWizについては、現在のところファームウェアアップデートで、Windows Media Connect対応にする予定はないという。
■ ソニー、2層DVD+R対応ドライブを展示 ソニーブースでは、2層記録DVD+Rの書き込みに対応するDVD+RWドライブが展示されていた。2層記録DVD+Rメディアに対して2.4倍速での書き込みが可能で、書き込んだメディアの互換性も非常に高いとされている。すでにDVD+RWアライアンスでの2層記録DVD+Rの認証作業は終了しており、今年前半での製品投入が発表されているが、今回展示されていたソニーの2層記録DVD+R対応DVD+RWドライブも今年夏頃を目処に発売を予定しているそうだ。ちなみに展示されていたものはプロトタイプで、実際の書き込みなどのデモは行なわれていなかった。
また、CES開催前日に発表された有料音楽配信サービス「Connect」の展示が行なわれていた。Connectで用意されている楽曲数は50万曲を超える。ソニーグループは、Sony Musicなどのレーベルを抱えているが、当然Sony Music以外のメジャーレーベルの楽曲もカバーされている。 1曲あたりのダウンロード料金は99セント、1アルバムあたりのダウンロード料金は9.99ドルと、「iTunes Music Store」と同等。楽曲はATRAC3plus形式のデータで配信され、PCに蓄積するのはもちろん、Net MD Walkman、Network Walkmanなどで利用できる。Connectの利用料金や、記録容量の大容量を実現したMDの最新規格となる「Hi-MD」が同時発表されたことからも、AppleのiPOD+iTunes Music Storeをかなり意識していることは間違いない。
Connectは、今年春頃に北米地域での開始が予定されている。ただし、日本ではサービスは予定されていないそうだ。おそらく、企業間の主導権争い、利益に関するしがらみがその問題の中心と思われる。ただ、このままでは音楽配信サービスという分野では、完全に日本企業は取り残されることになってしまうだろう。そうなる前に、業界全体で解決策を練り上げる必要があるのではないだろうか。
■ 波形から曲情報を検索するCDDBがスタート 曲情報の検索サービスであるCDDBは、CDのTOC(Table of Contents)情報をもとに検索するのが基本となっている。しかし、アナログ音源をソースとするようなサウンドデータでは、TOC情報を利用したCDDBは利用不可能。そこで、音楽データの波形から曲情報を特定する技術が注目を集めつつある。CDDBサービスを提供しているGracenoteは、、そういった音声波形を利用したCDDBサービス「Gracenote Music ID 2.0」(Music ID)を提供している。同社のブースでは、Music IDを利用したいくつかのサービスを展示していた。PC向けのサービスとしては、プレイリスト作成支援ソフト「Gracenote Playlist 2.0」(Playlist 2.0)が展示されていた。
Playlist 2.0は、音楽データのタグ情報をもとに、様々なキーワードで曲をグルーピングし、プレイリストの作成を支援するためのソフトだ。サウンドデータのライブラリが増えれば増えるほど、プレイリストの作成は非常に手間のかかる作業になってしまう。そこで、音楽の種類やアーティスト名、曲名などといった情報をもとに、曲データをグルーピングしてプレイリストの作成を支援するソフトの需要が高まっており、すでに様々なメーカーから提供されている。 Playlist 2.0の特徴となるのは、アナログソースを音源としてデジタル化した音楽データなど、タグ情報がないデータについても、Music IDを利用することによってタグ情報を受け取り、プレイリストの作成が行えるという点だ。これにより、ユーザー側の作業が大幅に省力化される。 また、グルーピング用のキーワードを非常に細かく指定できる点も特徴。音楽のジャンルは3,000以上に区別され、「ロック」というカテゴリーひとつとっても、さらに細かなジャンル分けがされている。また、曲のジャンルに加え、制作された年代、アーティスト名などはもちろん、Gracenote独自に調査した世界レベルでの楽曲の人気度や、曲名に含まれる単語といった要素を加えてグルーピングしたり、ユーザーがグルーピング用のキーワードを追加することも可能となっている。
日本では、Playlist 2.0が含まれる具体的な製品の発売は予定されていないが、オンキヨーのWAVIOシリーズで利用されている音楽データライブラリソフト「CarryOn Music」での採用が予定(提供時期は未定)されており、近い将来日本でも利用可能になるだろう。また、PC向けとしてだけではなく、携帯MP3プレーヤー自体に搭載することも計画されている。 さらに、Music IDを利用した最新のサービス「Gracenote Mobile」も発表された。テレビやラジオなどから流れてくる音楽を聞いていて、その音楽の曲名などを知りたい場合があるだろう。そういったときに、携帯電話で特定の番号にダイヤルし、通話相手に音楽を聴かせるように流れている音楽に携帯電話を向けるだけで、曲情報が手に入る、というサービスだ。Gracenote Mobileはまずヨーロッパからサービスが開始され、日本でも近い将来のサービス提供が予定されているとのことだ。
□2004 International CESのホームページ (2004年1月13日) [Reported by 平澤寿康]
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