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ミツミ、総合技術展示会「MITSUMI SHOW 2004」を開催
-8倍速対応のDVD用フロントエンドやブルーレイ関連の展示も


開催期間:2月5、6日

開催時間:午前9時30分~午後7時

会場:ホテルセンチュリーハイアット東京


 ミツミ電機株式会社は5~6日、東京・新宿で研究開発成果を披露する総合技術展示会「MITSUMI SHOW 2004」を開催した。

 会場は「光関連」、「機構」、「高周波」、「電源」、「磁気」などの専門コーナーにわかれ、各種モジュールや技術の展示が行なわれている。今回はその中から、デジタルレコーダやデジタル放送、iVDR関連の展示を中心にレポートする。


■ 8倍速対応のDVD±R/RWドライブ用フロントエンド

 光関連のブースでは、DVD±Rの8倍速記録に対応したDVD±R/RWフロントエンドモジュール「DW-7806TE」を展示している。DVDレコーダへの組み込みを想定しており、OEM供給先との話し合いを行なっている段階だという。高さ34mmの薄型タイプで、ローディングメカニズムの静音性を向上させたほか、コスト面でも優れているとしている。

 また、薄さ12.7mmで同じくDVD±R 8倍速記録ドライブを実現するフロントエンドモジュール「DW-78xxSE」も展示していた。ノートPCへの組み込みや、外付けのポータブルドライブなどに採用されるモジュール。CD-Rへの書き込みは24倍速。再生速度はDVD-ROMが8倍、CD-ROMが24倍速となっている。

8倍速対応のDVD±R/RWドライブ用フロントエンド「DW-7806TE」。DVDレコーダへの組み込みを想定している ノートPCの組み込み用や、外付けのポータブルドライブなどに使用される「DW-78xxSE」

ブルーレイ用光ピックアップモジュール

 また、同ブースにはブルーレイ規格に対応した光ピックアップモジュールも参考出品されている。単玉非球面ガラス対物レンズを採用するほか、任意波形発生器 (ウエーブフォームジェネレータ)を内蔵したレーザードライバICを搭載している。

 展示機は「技術研究用に試作したベーシックな仕様のもの」(同社)で、2層記録などには対応していないが、「次世代のメディアとして何が主流になっても、迅速に対応できるよう研究を進めている」とのこと。


■ ホームシアター用のデジタルトランスミッタ

 スピーカーをワイヤレスで接続するためのデジタルトランスミッタ「DRT-A701」が参考出品されている。送信/受信モジュールのセットで構成され、2.4GHz帯を使用して音声をワイヤレス伝送する。

 入力はアナログとデジタルに対応し、デジタル入力時には90dB以上のS/N比を実現したという。分解能は16bit、サンプリング周波数は44.1kHz。電子レンジなどからの干渉を受けにくくするため、妨害特性に優れたDS-SS方式を採用。さらに、干渉を受けた場合に自動的に使用チャンネルを変更する「インテリジェント機能」をオプションで追加できるという。

デジタルトランスミッタ「DRT-A701」。送信機と受信機の外観は同じ

 展示機の外観は暫定的なもので、トランスミッタ単独での販売よりも、モジュールとしてスピーカーへの埋め込みを想定。データの遅延時間が1ms以下と短いため、特にホームシアターのリアスピーカーでの使用に適しているという。

DWM-J001

 「DWM-J001」は、IEEE802.11a準拠の5GHz帯無線LANモジュール。デジタルテレビやノートPCなどでの利用を想定しており、インターフェイスとしてminiPCIやμC busを用意する。また、MPEG-TSもサポートしており、MPEG機器への埋め込みも可能。

 伝送ズレ自動補正機能、高速ダイバシティ機能により、電波変動に対する安定性を確保。セキュリティ面ではWEP 64/128/152bit、AES、TKIPもサポートする。



■ iVDR関連

 iVDR関連の展示では、リムーバブルHDDの着脱の際に、オートローディングが可能なローディング装置が展示されている。家電分野でiVDRレコーダなどが製品化されることを想定し、利便性を高めたという。2.5インチと1.8インチのiVDRに対応。開発完了時期は12月を予定している。

 ほかにも、iVDR用コネクタの新モデルとして、レセプタクルタイプの「CAM-F47」と、プラグタイプの「CAM-F48」が展示されている。どちらのモデルも手での抜き差しとオートローディングに対応しており、耐久性と信頼性を高めたという。

オートローディングが可能なiVDRローディング装置 iVDR用コネクタの新モデル


■ そのほか

 記録形ドライブ関連のブースでは、新たな製品提案として、DVD/CDの記録型ドライブと、マルチカードリーダのモジュールを組み合わせた「Photo Data BOX」を参考展示。

 これは、デジタルカメラで撮影した画像を内蔵リーダで読み込み、テレビに表示。搭載した記録形DVD/CDドライブで、任意の画像を保存するというもの。ダイレクトプリント規格の「Pict Bridge」にも対応しており、PCを使わずに写真のプリントもできるという。

 ほかにも、「Windows XP Media Center Edition」で使用するリモコンとその受光部、BSデジタルの受信に対応した超小型チューナや、地上デジタル放送の1セグメント受信に対応したチューナ、シリアルATA接続のDVD±RWドライブなどを参考展示した。

PCを使わずにデジタルカメラで撮影した画像の保存・表示・印刷が行なえる「Photo Data BOX」。読み込み媒体は、メモリースティック、xD-Picture Card、CF、スマートメディア、SDメモリーカードなどに対応している Media Center Edition用のリモコン「RFO-HF-MS」。曲線デザインを採用しており、米国では採用PCが既に出荷されているという。日本での発売は未定

BSデジタルの受信に対応した超小型チューナモジュールも参考展示されている BSデジタルの再送信(TSMF機能)を行なうアップ/ダウンコンバータ。QAM復調ICを内蔵しており、外形寸法は41×72×12.4mm(幅×奥行き×高さ)。 携帯電話やPDAへの組み込みを想定した、地上デジタル放送の1セグメント受信対応チューナ。OFDM復調ICを内蔵しており、小型・低消費電力を実現したという

シリアルATA接続のDVD±RWドライブも参考出品されている。通常のドライブにIDE/シリアルATAの変換モジュール取り付けたものだが、将来的にはドライブに内蔵するという 「MM1630XQ」は、HD映像に対応したスイッチIC。コンポーネント、S映像、コンポジットに対応。D端子判別、S映像判別機能を内蔵しており、直接マイコンに映像フォーマットを送信できるという。オーディオ用の「MM1631XJ」は、11系統の入力、3系統の出力を装備する

同社は2004年4月に創立50周年を迎える。会場には特別展示コーナーが設けられており、過去の代表的な製品を振り返ることができる


□ミツミ電機のホームページ
http://www.mitsumi.co.jp/
□MITSUMI SHOW 2004のページ
http://www.mitsumi.co.jp/Event/show2004/index.html

(2004年2月6日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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