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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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光ファイバを利用して、地上デジタル放送やBSデジタル、CSのスカイパーフェクTV!、FMラジオの同時再配信を行なう株式会社オプティキャストは4日、都内のモデルルームを報道関係者に公開。「様々な放送がどの部屋でも見れる」というサービス「オプキャス」の利点を体験した。
オプティキャストは、スカイパーフェクト・コミュニケーションズの100%子会社で、光ファイバー網を使ってテレビ放送などを再送信するサービスを行なっている。現在の対象物件は東京23区内のマンションで、サービス中の物件は4棟。導入戸数はおよそ5,700戸を超えており、導入見込み物件も約25,000戸にのぼるという。 2004年度末までにサービスエリアを東京23区全域に拡大。今後は大阪などの大都市を中心に対象地域・物件を広げていくという。
伝送方法は、ヘッドエンドで受信した地上/BS/CSデジタル、FMラジオなどのデータを電話局の中継網に光ファイバで接続し、再送信。マンションの最寄の電話局から再び光ファイバでデータを取り出し、マンションに設置したV-ONU(Video Optical Network Unit)に接続。波長多重技術を使って、マンション内の同軸ケーブルを通して各部屋に映像などを届けるというもの。地上デジタルやBSデジタルなど、スカパー! 以外の放送はパススルー方式で、スカパー! はトランスモジュレーションで伝送する。
同軸ケーブルなど、既存の設備をそのまま利用できるほか、IPベースに映像を変換せずに伝送するため、著作権処理が少ないといった利点がある。また、インターネット接続サービスも同時に提供できるが、映像がユーザーへの片方向しか伝送されないため、同時アクセスによるスループット低下といった問題も生じない。 料金は映像回線が1回線につき月額18,900円。配信設備利用料が1世帯ごと410円。この料金はマンション管理費として全戸分を一括徴収する。導入された住宅のユーザーは、地上・BSデジタル、CS(スカイパーフェクTV!)、FMラジオ、地上アナログ放送を視聴可能。なお、スカパー! との契約も別途必要で、通常の基本料月額410円と、チューナレンタル料月額315円、各チャンネルの料金が必要となる。 公開されたモデルルームには、リビングや寝室など、各部屋にRF端子やEthernet端子を装備。地上アナログ放送に加え、スカパー! チューナや地上デジタルチューナなどを繋げば、すべての部屋で様々な番組を楽しむことができる。
■ いずれは一戸建て向けサービスも
モデルルームはNTT東日本のBフレッツを利用していたが、USENなど、ほかの光ファイバ通信キャリアとオプティキャストのサービスを組み合わせることも可能。また、ISPもケースに応じて自由に変更できるという。 代表取締役の仁藤雅夫氏は、「オプティキャストとしては営業活動などは行なわないため、営業力、販売力の強い通信事業者と連携したビジネス展開が理想」とした上で、「地上デジタル放送の再送信は非常に反響があり、大きな魅力の1つになっている。現時点では光ファイバーの機能を使いこなしている家庭は少ないので、今後は“スカパー! 対応 光ファイバーTV”というキーワードと共に、多くの放送が手軽に見れるというセールスポイントをアピールしていきたい」と語った。
なお、東京で実施しているネットワーク構成は、中継回線があれば、そのままほかの地域でも展開できるシステムとなっており、「2004年中には大阪の一部エリアでもサービスを実施したいと考えている」(仁藤氏)という。また、一戸建て向けのサービスについても「採算の面から考えると厳しいが、要望は非常に多い。今年中は無理だが、実現に向けて検討していきたい」と答えた。
□オプティキャストのホームページ
(2004年6月4日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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