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松下電器産業株式会社は21日、4月から実施していた「集合住宅における高速ケーブルインターネットの実証実験」で、既設の同軸ケーブル施設を利用する方式としては世界で初めて、100Mbpsを超える高速伝送を実現したと発表した。 この実験は、同社と関西ケーブルネットが共同で実際の集合住宅を使って行なっていたもの。局から集合住宅まで光ファイバーで接続(FTTB接続)し、構内では放送信号の分配に利用されている既設の共聴同軸ケーブル上に「c.LINK信号」を多重して各世帯と接続している。
c.LINKとは、Entropic Communicationsが開発した宅内同軸ケーブル高速通信技術のことで、RF分配器の出力端子間で最高270Mbpsを実現する。同技術を使用することで、同軸ケーブルを使って最高物理速度270Mbpsの高速伝送が可能になるという。 現在のCATV網を使ったインターネット接続にはケーブルモデムが用いられているが、40Mbps以上の高速伝送は実現できていない。また、集合住宅内での高速通信には、構内電話線によるVDSLを使用するのが一般的だが、100Mbps以上を安定して伝送するには至っておらず、同軸ケーブルを用いる場合には施設の大幅な変更が必要になるなどの問題がある。 今回のシステムを利用すれば、既設の同軸ケーブル施設が利用できるほか、ケーブル内の空き周波数を使用し、構内の共聴信号と共存が可能。さらに、加入者宅にモデムを設置する際も複雑な設定が不要になる。 なお、今回の実験では、c.LINK技術の応用として、宅内伝送の実験も行なわれた。これはテレビとAVサーバの接続など、ホームネットワークを想定した実験で、HD品質の動画も問題なく伝送できたという。
同社は今後も、CATV局と協力し、高速ケーブルインターネットシステムの実用化の検討を進めるほか、ホームネットワークへの応用技術を、6月23日から東京ビッグサイトで開催される「ケーブルテレビ2004」で展示する予定。
□松下電器のホームページ
(2004年6月21日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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