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DVDオーディオプロモーション協議会(以下DAP協議会)は8日、東京・神宮前のビクタースタジオで、カーオーディオ関連のメディア関係者を招いてDVDオーディオ視聴説明会を開催した。
DVDオーディオプロモーション協議会は、DVDオーディオの普及促進を目的に2002年4月に設立された。2004年9月現在、DVDオーディオ対応プレーヤーを販売するハードメーカー15社と、DVDオーディオソフトを販売するソフトメーカー13社の計28社が加盟している。
組織は松下電器の大坪文雄取締役専務が会長を務める役員会と、ハードプロモーション部会、ソフト制作部会、ソフトプロモーション部会、情報部会、渉外部会などから構成されているが、2004年4月に、新たにカーオーディオ部会が設立された。
これは松下電器やパイオニア、ケンウッドなどからDVDオーディオの再生に対応したカーオーディオが発売されたことを受けたもので、同協議会の渡邉哲純全体会議議長は「カーオーディオユーザーに対してもDVDオーディオの認知拡大を行なうため」と趣旨を説明。 渡邉氏によればホンダやトヨタの純正カーオーディオにもDVD対応モデルが採用され、「日産からも対応モデルが発売されると聞いている」という。こうした状況を踏まえ、車関係のメディアにもDVDオーディオの仕様や魅力を伝えようとが説明会が企画された。
渡邉氏はDVDオーディオの市場規模について「ハイブリッドレコーダなどでDVDオーディオが再生できる機種も増えている。国内のハードウェア需要は2004年に220万台を超え、2005年には330万台になるだろう。2005年度に全世界では日本の330万台の米国の680万台、欧州の660万台などを合わせ、2,140万台の対応機器が出る」と予測した。
また、対応ソフトについては「以前から少ないと言われてきたが、最近の動向として協議会とソフトメーカーの話し合いで、コピーワンスを原則としていたDVDオーディオのソフトが、制作サイドの判断でネバーコピー(コピー一切不可)が選択できるように変更された。これにより、タイトルは急増している」と解説。具体的には、2004年1月時点の254タイトルから、2004年4月に314タイトルと、半年で約100タイトルが増加。急増傾向は現在も続いているという。渡邉氏は「次世代音楽メディアの本命として、“CDの次はDVDオーディオ”というイメージを広めていきたい」と語った。
次いで、ビクタースタジオ長の高田英男氏が、音楽制作の現場から見たDVDオーディオの魅力を、デモを交えて解説。高田氏によるとDVDオーディオとCDの差は「音質の違いはもちろんだが、最も違うのは質感」だという。 デモではCDとDVDオーディオの比較として「Art Pepper meets The Rhythm Section」や、「Bolero Percussion Museum」など、優秀録音盤として知られるタイトルを再生。音場の広さや低域の解像度、破綻しない高域など、CD次元の違う質感を感じることができた。
また、音楽ソフトの新たな魅力としてマルチチャンネルのデモも実施。「マルムーティエ大修道院のジルバーマン・オルガン」や、バリ島の屋外で録音されたというケチャの音声を4chや5.1chで再生。全チャンネルがGENELECのモニタースピーカーという環境だったが、音に実在感があり、移動感も明瞭。フロントからリアへ飛ぶ音の塊に思わず首をすくめたくなるほどで、参加者からも感嘆の声が漏れた。
説明会の最後には、DAP協議会の江本修事務局長がDVDオーディオに対する市場からの反応を紹介。各種イベントで視聴デモを行なうたびに「体の中に溶け込む魔法の音楽のようだった」、「今まで自分が気づかなかった感覚器にスイッチが入ったようでゾクゾクした」などの声が寄せられているという。 江本氏は「まずは知ってもらうこと、聴いてもらうことが重要。そのためにも、ハードの展示やマルチチャンネル視聴環境、ソフトの販売などを行なうDVDオーディオパートナー店を増やしていきたい」と語った。なお、パートナー店舗は現在、ハードウェアが約100店、ソフトが約50店あるとのこと。江本氏は今後の予定として「カーオーディオ店にもパートナーの輪を広げていきたい。DVDオーディオ対応機器を装備したデモカーを持ち、ユーザーとの情報の受発信が行なえるような店舗作りをサポートしていきたい」と展望を語った。
□DAP協議会ののホームページ
(2004年9月9日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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