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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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株式会社ジュピターテレコム(J-COM Broadband)は10日、地上/BS/110度CSデジタル放送を含むCATVサービス「J-COM TVデジタル」向けのビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスの説明会を開催した。
同社ではJ-COMデジタルで2005年1月よりVODサービスを提供予定としている。8月より東京エリア(練馬)で、500世帯を対象に実証テストを行なっている。STBはJ-COM TVデジタルで既に導入されている松下電器の「TZ-DCH500」を採用しており、アップデートによりVODサービスに対応予定という。 VODは、ユーザーが好みの番組を選択して購入すると、番組を視聴できるサービス。映画、音楽、スポーツ、TVドラマ、アニメーション、カラオケ、ショッピング、アダルトなどのコンテンツから番組を選び、番組を視聴できる。 HDDなどにコンテンツを蓄積せずに、J-COMのサーバーから送出されるMPEG-2 TSのストリームをSTBで受信し、視聴する。購入した番組は、映画やスポーツなど通常の番組が48時間の視聴が可能。アダルトのみ視聴時間が10時間となっている。 VODの配信方式はMPEG-2 TS(64QAM)で、伝送レートは3.6Mbps。10月よりHDコンテンツの提供も予定している。上りはUDP/IP(DOCSIS)で、早送りや巻き戻し、一時停止などのトリックプレイにも対応。レジューム再生にも対応する。 会場ではプラズマディスプレイに出力してデモが行なわれた。トリックプレイのレスポンスは良く、通常のDVDプレーヤーなどと比較してもやや反応が遅い程度という印象。画質についてはブロックノイズが時折見られ、若干引っかかりを感じるシーンもあったが、3.6Mbpsというビットレートからすると満足いく画質だろう。
VODサービスはビー・ビー・ケーブルの「BBTV」などインターネット回線を利用したサービスが増えているが、JCOM TVデジタルのサービスではCATVのサービス網を利用する。同社事業開発部 アシスタントマネージャーの掛水保典氏によれば、「STBと共用可能なほか、ADSLのように局からの距離で回線品質が変化しないので、安定した映像配信が行なえる。トラフィック管理やコピー保護の点でも優れている」という。
課金タイプについては、コンテンツごとに徴収する「MOD(Movie On Demand)」、月額固定で特定の視聴できる「SVOD(Subscription Video On Demand)」、無料視聴の「FOD(Free On Demand)」が選択できる。価格はMODが200~500円、SVODが800円~2,400円となっている。 SVODはNHKがコンテンツ提供する「NHKお楽しみパック」や、バンダイビジュアルによる「ガンダムパック」などのほか、カラオケ配信の「KARAOKE@DAM」、「ディスカバリーチャンネル」、「萌え! アニメパック」などが用意されている。 なお、VODサービスで配信されるコンテンツは原則として“コピーネバー”となっており録画はできない。VOD利用時にはSTBからのi.LINK出力は行なわず、アナログ出力にもマクロビジョンなどのコピープロテクトが施されるという。「見たいときに購入するため、録画の必要は特に無いと考えた。また、コンテンツフォルダからのコピーネバーへの要請も強いため(掛水氏)」としている。 8月より行なわれているVOD実証実験では、アダルトの利用率が多く、ついで洋画、邦画が人気となっているという。また、10月よりNHKからのHDコンテンツ提供も予定しており、14MbpsのHD映像配信も行なう予定。ただし、「帯域占有の問題があるので、全てのコンテンツのHD化を目指すのでなく、要望の多いコンテンツなどを見極めて対応していく。価格面でもSDとHDが同額でいいのか、といった問題もあり、トライアルの結果や意見を聞きながら対応を考えていきたい(掛水氏)」という。 なお、現在2005年1月のサービス開始エリアについては、「関東エリアからのスタート予定している」(同社)。また、現在はSTBのほかにケーブルモデムを利用してサービスを実現しているが、将来的にはSTBとケーブルモデムを一体化したSTBなどの導入も予定している。 □J-COMのホームページ (2004年9月10日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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