|
CeBIT会場では、デジタルオーディオプレーヤーの展示が目立つ。特に韓国、台湾、中国メーカーがブースを並べるホールに至っては、ほとんどのブースに展示されている。 今回は日本国内メーカーや国内での取り扱いがあるメーカーを中心に、ポータブルオーディオ/ビデオプレーヤー関連のトピックをレポートする。 ■ 松下電器がSDオーディオプレーヤーなどを発表
Panasonicは、新オーディオプレーヤーを多数出展した。HDDタイプはなく、いずれもSDメモリーカードやフラッシュメモリを利用した製品となっている。 「SV-SD100V」は、有機ELディスプレイを搭載したオーディオプレーヤーで、記録メディアにSDメモリーカードを利用。最大2GBのSDカードまで利用できる。4月に発売され、価格は100~150ユーロの見込み。
MP3/WMA/AACの再生に対応し、WMA DRMもサポート。デジタルアンプの採用により、高音質化を図っている。有機ELディスプレイは4行表示に対応、イコライザも搭載する。PCとの連携はUSB 1.1で、PC用のオーディオソフトとして「SD Juke Box 5.0」が付属する。
バッテリはニッケル水素充電池で、USB充電にも対応する。最大再生時間は約14時間30分。外形寸法は42×42×18mm(幅×高さ×厚み)、重量は27.5g(本体のみ)。 また充電池採用のMP3プレーヤー「SV-MP710V/MP720V」と、単4電池採用のスポーツモデル「SV-MP110V/MP120V」も5月より発売される。 SV-MP710VとSV-MP110Vはともに256MBメモリを内蔵、MV-MP720Vと、SV-PV120Vは512MBメモリを内蔵する。価格は100~150ユーロの見込み。 ともにMP3とWMAの再生に対応したオーディオプレーヤー。PCとの接続はUSB 2.0。転送ソフトは不要で、PCからドラッグアンドドロップして転送できるという。SV-MP710V/MP720Vのみデジタルアンプやオートゲインコントロール、ベース強調のS-XBSなどからなる「D.sound System」を搭載している。
バッテリ駆動時間は、SV-MP710V/MP720Vが10時間、SV-MP110V/MP120Vが13時間。外形寸法/重量は、SV-MP710V/MP720Vが70×22×14mm(幅×高さ×厚み)/23.5g、SV-MP110V/MP120Vが53×61×18mm(幅×高さ×厚み)/30.4g。 ■ Samsungは多数のMPEG-4対応のポータブルプレーヤーを展示
SamusungはHDD/フラッシュオーディオプレーヤーの新製品を多数発表した。YH-J70は1.8インチカラー液晶を搭載した20/30GB HDDプレーヤー。MP3/WMA/OGGなどの音楽再生に加え、MPEG-4の再生も可能となっている。 また、フォトビューワ機能を備えJPEG画像の表示が行なえるほか、USBホスト機能を装備。デジタルカメラの画像を直接取り込むこともできる。バッテリ駆動時間は約25時間。4月以降の発売を予定している。 また、YH-J70と同等の機能を搭載し、1インチHDDの採用により小型化を図った「YH-J50」も発表。HDD容量は5GBと6GBが用意され、価格は5GBモデルで249ユーロ。
「YP-T8」は、256/512MB、1/2GBのフラッシュメモリを内蔵したオーディオプレーヤー。MP3/WMA/OGGの再生のほか、大型のカラー液晶を備え、MPEG-4のビデオ再生も可能となっている。また、RMラジオやボイスレコード機能も装備。バッテリはリチウムイオンで約20時間の再生が可能。
YP-W3はファッション性を重視した首掛け型のオーディオプレーヤーで、256/512MB、1/2GBの4モデルを用意。MP3/WMA/OGGの再生に対応し、SRS WOWも内蔵する。また、時計機能も備えている。 さらに、YP-W3の「ラグジュアリーモデル」として、液晶脇に8つのダイヤモンドをあしらった「YP-W3 Limited Edition」も用意する。限定発売モデルとなっており、価格は未定。
■ iriverはH10の20GB/1GBモデルを発表
iriverは、日本で発売中の1インチHDDオーディオプレーヤー「H10[5GB;color]」と同様のデザインイメージを採用しながら、1.8インチHDDを搭載したオーディオプレーヤー「H10[20GB;color]」を発表。4月より発売され、価格は329ユーロ(日本円で約46,000円/1ユーロ140円換算)の見込み。なお、欧州ではH10[5GB]も299ユーロ(約41,800円/同)と日本市場より高めの価格設定となっている。 H10[5GB:color]と同様に4色のカラーバリエーションを用意。基本機能は5GBモデルと共通で、コントローラにタッチパッドを採用、MP3/WMAの再生に対応する。カラー液晶は1.8型に拡大(5GBは1.5型)フォトビューワ機能やスライドショー機能を装備している。 交換式のバッテリを搭載し、バッテリ駆動時間は約16時間。USB充電に対応する。外形寸法/重量は102×22×61mm(幅×高さ×厚み)/203g(バッテリ含む)で、5GBの95×15×54mm/96gと比較するとやや大きく感じる。
また、H10シリーズの共通デザインを採用しながら、大幅に小型化したフラッシュメモリプレーヤー「H10[1GB color]」も出展されている。会場にはモックアップのみの展示となっているが、4月に発売予定で価格は229ドル。1.2型のカラー液晶を搭載し、MP3/WMAの再生に対応する。バッテリは内蔵型で連続再生時間は約60時間。外形寸法は72×42×16mm(幅×高さ×厚み)、重量は63g。
■ MPIOは拡張可能な小型オーディオ/ビデオプレーヤーを出展
MPIOは、「MPIO One」という小型のオーディオ/ビデオプレーヤーを展示している。MPIO Oneは有機ELディスプレイを備えたビデオ/オーディオプレーヤーで128/256/512MB、1GBモデルをラインナップ。 MP3/WMA/ASF/OGGなどのオーディオのほか、DivX/XviDの再生が可能で、FMラジオやFM録音、ボイスレコーディング、ライン録音機能なども備えている。同時に発表されたMPEG-2/MPEG-4(DivX/XviD)録画が可能なネットワーク対応HDDレコーダ「HMC-1000」で録画した番組を転送して楽しめるという。HMC-1000にはMPIO One用にMPEG-4のトランスコード機能を搭載している。 さらに、MPIO Oneのオプションとして20GB HDDユニットやCDプレーヤーも用意し、CDプレーヤーからの録音や、HDDに蓄積した映像をMPIO Oneで視聴できるなど、オプションにより機能拡張ができる。MPIO Oneのバッテリ駆動時間は約12時間。価格は未定だが、今夏の発売を目指しているという。
また、1.8インチHDD搭載のオーディオプレーヤー「HD500」と1インチHDD搭載の「H400」も参考出品。ともに今夏発売で価格は未定。大型のカラー液晶が特徴で、MPIO Oneと同様のビデオ再生機能を搭載する。 MP3/WMA/ASF/OGG再生に対応し、FMラジオ/ボイスレコーディング、フォトビューワ、ストップウォッチ機能などを装備する。 また、フラッシュメモリプレーヤーの「FY500」とヘッドフォン一体型のMP3/WMAプレーヤー「BackPhone」も今夏発売予定。価格はともに未定。 FY500は128/256/512MB、1GBモデルをラインナップし、MP3/WMAの再生に対応。FMラジオ、ボイスレコード機能を装備する。バッテリは単4電池で、バッテリ駆動時間は約16時間。 「Backphone」は、MP3/WMA/ASFの再生に対応したヘッドフォン一体型のオーディオプレーヤーで128/256MBをラインナップ。PCとの連携はUSBで行なうがUSB 1.1となっている。バッテリは内蔵リチウム電池で、駆動時間は約12時間。
■ COWONはiAUDIO X5などを出展 韓国COWONは、カラー液晶搭載のHDDオーディオプレーヤー「iAUDIO X5」を展示。CES 2005でも展示していた製品で、韓国では近日発売予定という。20GBモデルと30GBモデルが用意され、価格は20GBモデルで400ユーロ。
1.8インチ/160×128ドットのカラー液晶を装備したオーディオプレーヤーで、MP3/WMA/OGG/FLAC/WAVEの再生に対応する。付属ソフトのJet Audioで作成したビデオファイル(15fps)の再生が可能となっている。また、USBホスト機能を装備し、デジタルカメラと接続して写真データの読み込みが行なえる。USBストレージクラスにも対応している。 バッテリはリチウムイオンで約14時間の再生が可能。外形寸法は60.8×103.7×14.3mm(幅×高さ×厚み)、重量は148g。
また、Windows Media Video 9やDivX/XviDの再生に対応した20/30GB HDD搭載ビデオ/オーディオプレーヤー「COWON A2」も出展している。発売日/価格ともに未定。 アスペクト比16:9の480×272ドットカラー液晶を搭載したビデオプレーヤーで、DivXやWMVの再生が可能。最大720×480ドット/30fpsのMPEG-4録画機能も搭載。WMA DRM 9やDivX DRMをサポートする。 WMAやドルビーデジタル、MP3、OGG、G.726、WAVEなどのオーディオ再生も行なえる。外形寸法は133×78×22mm(幅×高さ×厚み)。 ■ “ウォークマン”やHDDなどケータイにもオーディオプレーヤーの波
携帯電話関連でもオーディオプレーヤー機能をウリにした製品が出展されている。SonyEricssonのブースでは、「ウォークマン」ブランドのGSM携帯端末を並べ、来場者の注目を集めている。 ウォークマン携帯の「W800i」は、オーディオプレーヤー機能を強化した携帯電話で、メモリースティックDuoスロットを装備。メモリースティック上のMP3/AACのオーディオデータを、「Music Player」モードで再生できる。なお、iTunesで作成したAAC再生の可否については、「試していないが、基本的に製品添付のソフト(Disk2Phone)を使って欲しい」とのこと。 製品発表時には中央の音符マークのボタンを押すだけで音楽モードに切り替わるように紹介されていたが、今回の展示機ではメニューをたどらなければ、音楽モードを呼び出せなかった。
基本的な機能は普通のオーディオプレーヤーと大きく変わらないが、外形寸法は100×46×20.5mm(縦×横×厚み)と、携帯電話としては比較的小型なので持ち運びは容易。イコライザによる音質設定も行なえるほか、200万画素のデジタルカメラ機能も備えている。なお、GSM圏用の端末のため、日本では利用できない。
□関連記事
また、Samsungも3GB容量のHDDを搭載した携帯電話「SGH-i300」を発表。実動デモを行なっている。GSM/GPRS端末で、MP3/WMA/AAC/AAC+/OGGの再生に対応するなど音楽プレーヤー機能を強化した携帯電話。 デジタルアンプの採用による高音質を謳っており、実際にオーディオプレーヤーとして利用するデモが行なわれている。液晶ディスプレイもQVGAでかなり見やすく、操作レスポンスも良好。またステレオスピーカーを内蔵し、ヘッドフォン無しでも音楽を楽しめる。
なお、MPEG-4やH.264、WMVのデコードでビデオプレーヤーとして利用できるほか、1.3メガピクセルのデジタルカメラ機能も内蔵とのことだが、展示機ではオーディオプレーヤー以外の機能は利用できなかった。外形寸法は48×113×20mm(横×高さ×厚み)、重量は130g。
□CeBIT 2005のホームページ (2005年3月12日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|