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松下電器産業株式会社と韓国LG電子は、両社がそれぞれ所有しているPDPに関する特許を、相手側が侵害しているとして法的に争っていた問題について、和解に達したことを明らかにした。これにより、両社間で起こしていた提訴や、販売差し止めの申し立てのすべてが取り下げられる。 この問題は、2004年11月1日に、松下電器がLGジャパンに対して、PDP関連技術における特許を侵害しているとして、日本国内での販売差し止めなどを求め、東京地裁に仮処分申請と、東京税関に対する輸入差し止め請求をしたことに端を発したもの。 これに対して、韓国LG電子は11月3日(現地時間)、松下電器の韓国法人パナソニックコリアを相手に損害賠償を含む特許権侵害差し止め訴訟をソウル中央地裁に申し立てた。さらに、韓国産業資源部傘下の貿易委員会に、パナソニックコリア製PDPテレビに対する韓国への輸入差し止めと販売禁止措置を申請。結果的に、LG製PDPの対日、松下製PDPの対韓輸出は停止していた。 今回の和解に伴い、両者は法的処置や、各国の特許庁に出していた無効審判請求、税関や貿易委員会への輸入・販売差し止め申請を取り下げる。 また、両社は、PDPだけでなく、PCおよびDVD規格に関する特許のクロスライセンスを締結したという。これについて松下電器は「包括的なものではないが、PCのプロセッサやDVDの製造に関する特許など、個々の特許を双方が利用しやすくなるもの」と説明している。
両社は「係争を早期に解決できたことを歓迎する。今回の和解によって、PDP以外の分野での両社間の継続的な協力関係を改めて確認した」としており、協力関係の拡大の可能性について検討するため、協業検討委員会の設置も決定した。なお、両社は2001年1月に家庭用エアコン分野での協力について合意し、良好な関係を築いてきたという。
□LG電子のホームページ
(2005年4月4日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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