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松下電器産業株式会社は、画質の向上と低消費電力化を図ったプラズマディスプレイ「VIERA PX500シリーズ」を5月1日より発売する。50/42/37型の3モデルが用意され、価格は全てオープンプライス。
パネル解像度は50V型が1,366×768ドット、42V型が1,024×768ドット、37V型が1,024×720ドット。コントラスト比は全モデル3,000:1。なお、輝度は非公開としている。 新モデルの特徴は「高画質」と「低消費電力」で、同社では特に「映画の大画面視聴時おける高画質」を液晶テレビに対する最大のアピールポイントとし、「映画を見るならプラズマです。」をキーワードに市場展開を図っていく。
■ パネル、ドライバ、プロセッサの全てを改良
PX500シリーズでは、従来モデルからパネル、ドライバ、プロセッサ回路の各段での改良を施し画質を向上させた。パネルは発光効率を約15%向上させた新パネルを搭載、さらに前面保護ガラスに光の透過を抑えた「ディープブラックフィルタ」を採用することで、明るい環境でも映り込みを抑え、奥行き感ある映像を実現したという。 さらに、独自のリアルブラック駆動方式により、黒色の表現を改良。14ビットのデジタル信号処理や新開発の駆動制御により、シネマモードでの階調性能を改善し、中間から明部での階調性をPX300シリーズより約30%向上。ノイズ感や黒つぶれを低減し、ディティールの再現性を高めているという。 より精細な階調表現を実現する「アドバンストリアルガンマ」や黒の再現性を高める「リアルブラッククリエーション」を新搭載。また、色補正の「ビビッドカラークリエーション」、解像感を向上させる「サブピクセルコントローラー」、疑似輪郭を低減する「モーションパターンNR」などの機能も従来モデルから引き続き搭載している。 発表会場では、「黒の締まり」や「広視野角」、「応答速度の速さ」、「色再現範囲の広さ」などの液晶テレビに対するアドバンテージを列挙し、実際に比較デモを交えてプラズマのメリットを解説した。
特に、店頭と実際にテレビを利用するリビングルームでの照度差について時間を割いて言及、「店頭展示では約2,000ルクスと非常に明るい環境だが、実際に利用されるリビングの照度は約150ルクスとなる。店頭では液晶が鮮やかに見えるかもしれないが、家庭で映画を見るのであればプラズマテレビが最適(映像・ディスプレイ デバイス事業グループPDPテレビビジネスユニット 藤田正明ビジネスユニット長)」という。 同社では、今シーズンの商戦では販売店と協力し、こうしたプラズマの特性を生かせる展示を行ない「映画を見るならプラズマです。」をキーワードに消費者への訴求を図っていくという。
■ 低消費電力やデジタルダブルチューナをアピール また、パネル発光効率の向上や新たな駆動制御の採用により、年間消費電力量を従来モデルから約35%低減した。さらに、ピーク輝度を抑え消費電力を低減するモードの搭載により、省電力化を進めているという。 チューナーは地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログをそれぞれ2系統搭載。地上アナログ用のEPGとしてG-GUIDEを採用している。各放送の任意の組み合わせによる2画面視聴にも対応し、データ放送やTナビとの2画面表示も行なえる。
また、EPGも改良され、普段テレビを見ているだけで、ユーザーの好きな「ジャンル」や「人物」、「定番番組」などを自動的に学習し、おすすめ番組を最大20タイトルまで表示する「インテリジェントテレビ番組ガイド」も搭載。番組内容画面でその番組をお好み登録したり、キーワード登録することで学習精度を高めることができるという。 薄型テレビ用に新開発した16mm×73mmのスリムスピーカーを4基、8cm径のウーファを2基搭載した「スマートサウンドスピーカーシステム」の採用により、臨場感あるサウンド再生を実現。最大出力は26W。 SDメモリカードスロットも搭載し、SDカードに記録したデジタルカメラ画像の表示のほか、SD-Video形式でのMPEG-4録画も可能となっている。また、新たにデジタル放送の録画・再生にも対応したが、SDに録画したデジタル放送を再生するには、再生機器がCPRMに対応している必要があり、現在のところ対応するのは今回発表の新VIERAのみとなっている。 記録モードは従来製品と同様で「エクトストラファイン」(320×240ドット/30fps)、「スーパーファイン」(320×240ドット/15fps)、「ファイン」(320×240ドット/12fps)、「ノーマル」(176×144ドット/12fps)、「エコノミー」(176×144ドット/6fps)を選択可能。 リモコンも一新され、利用頻度の高いボタンを大型化するとともに、ボタン数は削減した。ラウンドフォルムの採用により持ちやすさを向上させ、さらに発信部を2つ搭載することで、斜めに持った状態でも安定して発信が行なえるという。
□松下電器産業のホームページ (2005年4月6日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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