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エイベックス、音楽配信の高音質化プロジェクトを発足
-小室哲哉を中心に。32/192マスターを標準化


4月11日発表


 エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社は11日、従来から取り組んでいた構造改革の成果と、中期ビジョンを発表。その中で、音楽配信の高音質化を目的とした機関を設立し、通信キャリアやハードウェアメーカーと協調して、高音質環境の構築を推進していくことを明らかにした。

 プロジェクト名は「High Definition Sound with TK」。具体的には、High Definition Sound laboratory(HD Sound Lab.)を設立。「音質への飽くなきこだわりを持つ」という小室哲哉氏をエグゼクティブ・アドバイザーに迎え、同氏とのパートナーシップのもと、音楽配信時代の高音質のあり方を研究・実験。「将来のあるべき姿を模索する」としている。

 同社はこのプロジェクトを発足させた動機について「着メロから着うた、着うたフルに消費者の関心が移行するとともに、現状の音質への不満が高まっている。こうしたニーズに応えることが急務であると判断したため」と説明している。

 HD Sound Lab.は今後、24(32)bit/192kHzでのマスター音源を標準仕様とし、早期にフル・デジタル・プロセシングを行なうことを目標にする。さらに、音楽ソースから配信、再生ハードウェアに係わる各企業と連携し、携帯電話を含む、ポータブルオーディオプレーヤーの総合的な高音質環境を整備するという。

 また、同社は中期ビジョンの中で、新しい音楽配信サービスのビジョンについても言及。具体的には、「avex networkを単なる流通・配信企業としてだけでなく、エンターテイメント・メディアに進化させる」というもので、音楽配信ビジネスとマーチャンダイジング、ファンクラブビジネス、会員制ビジネスなどを組み合わせて、「配信だけでなく、こだわりのサービスを展開し、一般の配信業者とは一線を画した企業に成長させる」という。

 これは、同社が構造改革の基本コンセプトとして掲げている「創造性とコミュニケーションの強化により、新たなブランドを創生する」というシステムを受けてのもので、具体的には1人のアーティストを1つのブランドとする戦略を強化する。

 この戦略は、ブランド(アーティスト)から音楽だけでなく、ファッションや映像、イメージキャラクター、アニメ、写真集やキャラクター商品などのグッズ、コンサート・イベントなど、多方面への展開を行ない、収益を最大化するというもの。

 こうした展開を進めることで、同社は「J-Popのヒットメーカー」という現在のイメージを、2008年には「音楽のみのヒットではなく、音楽と映像を融合させたような、新しいエンターテイメントのトレンドやブームを作り出す企業というイメージに変えていきたい」としている。

□エイベックスのホームページ
http://www.avex.co.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.avex.co.jp/j_site/press/2006/050411.pdf

(2005年4月11日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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