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セイコーエプソン株式会社は27日、0.6型に小型化しながらXGA解像度を実現したD4世代のデータプロジェクタ向け高温ポリシリコン液晶パネル(HTPS)「L3P06Xシリーズ」の量産を開始したと発表した。 パネルサイズは0.6型で、パネルの解像度は1,028×772ドット。画素ピッチは12μm、開口率は52%、コントラストは300:1。最大の特徴はガラス表面上の配向膜成膜において、インクジェット技術を応用した製造方法「IJ配向膜」を採用していること。 同社が開発したインクジェットの応用技術は、ピコリットル/ナノグラムオーダの液滴を、精密な位置に定量吐出することにより、直描パターン形成・均一薄膜形成が実現可能な製造方式。 インクジェット法による直描パターン形成では、半導体製造などに使われる多数回のフォトリソグラフィー工程を1~3工程に圧縮できるとともに、同工程で多量に廃棄することになる主材料およびレジスト材料等の使用量を1/10以下に低減できる。 新パネルでは、非接触方式による配向膜塗布が可能となり、配向膜表面の平滑性が向上。均一な表示画質が実現できることで、画質の向上が図られている。 また、従来のフレキソ印刷で用いられていた、フレキソ版が不要となり、段取り時間を短縮し、他品種対応が容易になった。さらに、機種変更時でのフレキソ版洗浄などで発生する廃棄溶剤の低減など、環境改善にも役立つとしている。 □エプソンのホームページ (2005年4月27日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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