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米国連邦通信委員会(FCC)が推進していた、デジタルテレビ用の著作権保護規格「Broadcast flag」について、米国連邦高裁はFCCが認められている権限の範囲を超えているとして、無効とする判決を下した。 Broadcast flagは、米国のデジタル放送向けの著作権保護規格。放送波に埋め込まれて配信され、テレビやレコーダなどの受信側で内蔵したキー認証ICがチェック、再生・録画の許可を出すというもので、インターネットを通じた不特定多数への配信を防ぐことを目的としてる。 FCCでは、2005年7月以降に米国で製造されるビデオレコーダについて、Broadcast Flagへの対応を義務付けている。訴訟はAmerican Library Associationが、FCCや米映画協会(MPAA)を相手に起こしていた。 MPAAでは、この決定に対して声明を発表。「今回の決定には失望している。デジタルテレビの高精細映像を消費者から遠ざけるものだ。Broadcast Flagが利用できなくなれば、地上派放送で高精細映像を流すことはできず、ケーブルや衛星放送、あるいはほかのセキュアなシステムを利用することとなる」としている。 また、今回の決定はあくまでFCCの権限に対するもので、Broadcast flagの意義についてのものではないことから、「我々は今後もコンシューマに高品位なコンテンツを放送で提供すべく積極的な努力を続けていく」と述べている。 □FCCのホームページ(英文) (2005年5月9日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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