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シャープ株式会社は24日、液晶パネルに形成される透明電導膜のITO(Indium Tin Oxide)から、独自の手法によりインジウム(元素記号:In)のリサイクルに成功したと発表した。 インジウムは、液晶テレビをはじめとする液晶応用商品の需要拡大に伴い、透明電導膜の材料として大量に消費されている。また、プラズマディスプレイや有機ELなどの様々なディスプレイの透明電極としても広く採用されていることから、一層の消費量拡大が見込まれている。 しかし、亜鉛鉱の副産物として精製されることから、資源的に極めて希少な金属であり、将来にわたり安定した確保が重要となるため、同社では買い換えなどで廃棄される液晶パネルの透明電極からインジウムを回収することを検討していたという。 今回、同社では液晶パネルをガラスカレット状に粉砕した後に酸溶解し、インジウムの特性を生かした分離新技術によってインジウムとして回収する手法を開発。一般的な薬品を使いながら、大きなエネルギー負荷をかけることなく、シンプルなプロセスでインジウムの回収が可能となるという。今後、大型実験機による検証を進め、本格的なリサイクルを目指していく。 □シャープのホームページ (2005年5月24日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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