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Dolby Laboratories の日本支社は29日、7月9日より日本公開が開始される映画「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」に併せて、同社のデジタル上映システム「Dolby Digital Cinema」が国内6館の映画館に導入されたことを明らかにした。 同システムが国内の映画館に導入されたのは今回が初めて。また、同システムに対応した初めてのコンテンツも「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」が初となってる。なお、既に公開されている米国でも同様で「エピソード3の人気で、Dolby Digital Cinemaを導入する劇場は増加し続けている」(同社)という。 「Dolby Digital Cinema」は、従来のようなフィルムを使わずに、デジタルデータで映画を上映するシステム。具体的には「Dolby Show Player DSP100」、「Dolby Show Store DSS100」、「Dolby Show Manager」から構成されるトータルソリューションを指している。 「Dolby Show Store」は内蔵するHDDに最長10時間までの映画を暗号化した状態で保存可能。「Dolby Show Player」は、「Show Store」から送られた映画データの暗号解読処理と、高品質での映像/音声データのデコードを行ない、それらを再び暗号化した後、デジタルシネマプロジェクタへ出力する。
「Dolby Show Manager」は上映全体を管理するソフトウェアで、スクリーンの幕の開閉から、予告編の上映、映画本編の上映まで、一連の動きを全て管理可能。また、シネマコンプレックスなどで幾つかのスクリーンで上映される映画も、一元管理できる。 デジタルシネマは、高画質・高音質での上映が行なえるほか、暗号化技術を使った高いセキュリティを実現。何度も上映しても画質が劣化しないほか、配給の際にフィルムを利用しないため、制作コストが削減できるなどの利点もある。また、これらのシステムは、大手映画会社がデジタルシネマの仕様を策定するために組織したDCI(Digital Cinema Initiative)が規定する業界規格にも準拠している。 今回の導入について、上席副社長兼ゼネラルマネージャーのティム・パートリッジ氏は「ルーカスフィルムが、エピソード3を全世界の主要な映画館や試写会での上映するシ ステムとして、Dolby Digital Cinemaシステムを選択したことを大変喜ばしく思っている」とコメントしている。
また、エピソード3の公開に際しては、アメリカ公開の段階からDolbyのエンジニアがルーカスフィルムと共に世界中の主要な試写会や劇場へ同行。システムの導入及び技術サポートを行なっているという。Dolbyは今後、デジタルシネマとして制作される今後の作品の上映に関しても、世界市場でDolby Digital Cinemaシステムの導入推進を図る。
□ドルビーのホームページ
(2005年6月29日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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