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デジタルプレーヤーの利用率は11.9%。矢野経済研究所調査
-音楽配信はアクティブユーザー間でも進まず


7月12日発表


 株式会社矢野経済研究所は12日、ブロードバンド環境におけるコンテンツ利用意識調査の結果を発表した。音楽利用に関するアンケート調査は、3月12日から16日まで行なわれ、「日常的に音楽を聴いている人」を対象に、10代から50代以上の1,076名の有効回答を集めている。

 アンケートは同社の予備調査の中から、「日常的に音楽をきているユーザー」を対象に実施。週2~3日以上音楽鑑賞するユーザーが全体の9割近くを占め、「音楽生活におけるアクティブユーザー」を集め、回答精度の向上を狙ったという。


■ 音楽再生環境は「ミニコンポ」がトップ。若年層でPCが人気

音楽視聴に利用する機器

 音楽を視聴する機器については、ミニコンポ、ラジカセ等が63.8%でトップ。カーオーディオ(44.7%)、パソコン(42.8%)、ポータブルMD(22.9%)、ポータブルCD(18.0%)、フラッシュタイプのデジタルプレーヤー(6.1%)、カセットプレーヤー(6.0%)、HDDタイプのデジタルプレーヤー(5.8%)、MP3再生機能付き携帯電話(4.1%)と続いている。デジタルオーディオプレーヤーの合計では11.9%。

 同社では、19才以下や20~24才の若年層では、パソコンと回答した人の割合が約6割におよび、「若年層でのパソコン利用に浸透ぶりが目立つ」と分析。また、25歳以上ではカーオーディオの回答率が増加し、半数から7割に達するという。


■ アクティブユーザーにも音楽配信は進まず

 インターネット上の音楽配信サービスについては、購入経験有りが15.8%、サイト訪問経験あり(購入せず)が23.2%、利用経験無しが61.0%。アクティブユーザーの間でも、利用が進んでいないことがわかる。

実際に購入したサイト

 購入経験者170人の利用サイトは、携帯電話向けサービスのKDDIの「着うたフル」とソニーミュージックのbitmusicが24.1%で並んでおり、3位はYahoo! ミュージックが18.2%。

 4位以降は、Mora(15.9%)、@music(13.5%)、music.co.jp(7.7%)、MSNMusic(5.9%)、海外のiTunes Music Store(5.9%)と続いている。

 音楽配信サービスの便利な点については、自宅で購入できる(63%)、視聴してから購入できる(59.7%)、時間を気にしないで購入できる(52.7%)、1曲単位で購入できる(47.5%)などが上位に入っている。不満点については決済時の個人情報漏洩(36.5%)、価格が高い(34.9%)、パソコンでしか再生できない(31.5%)、専用プレーヤーソフトが必要(26.5%)、CD-Rに保存できない(25%)などが挙げられている。

1年前からの音楽生活に関する意識変化

 また、利用環境調査では、一年前と比較して「増加した」項目として、パソコンで楽曲を管理/編集、自宅で音楽を聴く時間、電車や車で音楽を聞く時間、BGMとして音楽を聞く時間、などが挙げられている。一方、「減少した」項目は、テレビの音楽番組視聴、CD購入、レンタルCDの利用頻度など。

 調査では、パソコンでの楽曲管理や音楽配信の利用、音楽を聴く時間は「一年後も増加する」との回答が多数だが、40代以上の回答では、1年後に「利用しないと思う」項目として「音楽配信の利用(45.2%)」や「MP3等に圧縮する頻度(42.1%)」、「パソコンでの楽曲管理/編集(28.6%)」が挙げらている。同社では、「この層はクラシックやジャズを聴く人が多く、音質などへのこだわりが高いと予想され、音楽配信やMP3などの圧縮フォーマットととは違ったアプローチが必要と思われる」と分析している。



■ 動画コンテンツの購入者は少ない

 また、音楽配信とは別に、動画配信についてもアンケートを実施。期間は3月11日から16日までで、有効回答は1,068人。

 契約ISPではYahoo!BBが26.5%でトップ。ポータルサイトも56.8%と圧倒的にYahoo!が強い。動画コンテンツの購入経験では、19.9%が購入したことがあると回答。ただし、この動画コンテンツとは、インターネット配信だけでなくパッケージのDVDソフトも含んでいる。

 世代別では、20~24才で30.6%が「購入」と回答しているが、同社では「動画配信、DVDソフトをあわせた動画コンテンツの購入経験は回答者全体の2割程度に過ぎず、多くはビデオ/DVDレンタルやテレビ放送で視聴している」と分析している。

 動画コンテンツ購入経験者のコンテンツ購入手段では、インターネットでダウンロード(42.3%)がトップ。ついで、コンビニ、CDショップなどの店舗が39.4%となる。インターンネットでのコンテンツ購入では、Yahoo!動画が最も多く23.5%。

□矢野経済研究所のホームページ
http://www.yano.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.yano.co.jp/press/2005/050712.html

(2005年7月12日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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