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ユーリードシステムズ株式会社と日本ビクター株式会社は24日、記録型DVDメディアにあらかじめプログラムを記録し、使用後はプログラムのみ消去する「プログラムプリライト技術」を発表した。同技術を用いたソフトの第一弾「デジ物語 ビデオカメラ編」と、「デジ物語 デジカメ編」を10月7日に発売する。 同技術は、DVDメディア上にプログラムを組みこみ、あらかじめ記録されていたソフトを使用してブランクディスクの未記録部にデータの記録が行なえるというもの。PCへのインストールやユーザー登録などが不要で、実行後はプログラムのみ消去される。DVDメディア以外に、Blu-ray/HD DVDのメディアでも応用可能としている。
この技術を採用するソフト第一弾として、ビデオカメラで撮影した映像をDVDビデオに変換するソフト「デジ物語 ビデオカメラ編」と、「デジ物語 デジカメ編」を10月7日発売。いずれも3枚組で、価格は各4,170円。 「デジ物語 ビデオカメラ編」は、i.LINK接続されたDVカメラのテープ内にある映像でDVDビデオを作成可能なソフト。1枚でDVビデオテープ1時間分を変換できる。対応OSはWindows XP。 DVDメディアはDVD-RWで、2倍速記録に対応する。対応ドライブに挿入すると自動でソフトが起動し、音声ガイドに従ってメニューやBGM、タイトルを設定するだけでDVDビデオを作成できる。 作成したDVDビデオは、プログラムを収録していたDVD-RWに書き込まれ、DVDビデオ作成が完了するとプログラムは消去される。
ビットレートは6.6Mbps VBRのみとなっており、音声はLPCMの48kbpsで記録される。BGMは、メニューから選択するほか、MP3/WMA/WAVファイルも設定可能。BGMを入れると、ビデオの音声と合わせてメディアに記録される。
DVDビデオ作成前は何度でもやり直しが可能だが、書き込み後はプログラムが消去される。作成後、同じ内容のDVDビデオを作成したい場合は、引き続き未使用の同ソフトを挿入すれば連続で作成可能。つまり、3枚パックの「デジ物語 ビデオカメラ編」では、3枚のDVDビデオ作成が行なえる。また、完成したDVDビデオは複製も可能。 なお、1時間を超えて映像を変換すると、その時点で記録は終了する。ドライブ相性などの問題で書き込みエラーが生じた場合には、メディアの交換で対応する。 「デジ物語 デジカメ編」は、デジタルカメラで撮影した写真をスライドショーで再生するDVDビデオを作成可能なソフト。対応OSはWindows 2000/XP。DVDケースラベルを印刷することも可能で、印刷用紙3枚が付属する。 販売は、量販店のPCソフト売場を中心に行なうことを予定しているが、ビデオカメラ/デジタルカメラ売場や、コンビニでの販売も提案したいとしている。
■ 2007年までに20タイトル/80万枚売り上げが目標
ユーリード台湾本社のジョンス・チャン氏が開発の経緯を説明。「プログラムのサイズを抑えるため、ゼロからメインプログラムを作成し、開発には2年を要した」という。しかし、同社がビデオ編集やコーデックなどに関する技術を備えていたことが開発成功の要因としている。 今後の活用予定については、CD/DVDオーディオディスクの作成ソフトや、HDVカメラ用のDVDビデオ作成ソフトなどを検討している。 同社は今回の2タイトルについて、後継製品の開発も予定。同技術を利用したソフトの売上げ目標は、2007年までに20タイトル/80万枚。
■ ソフトとメディアの発展的融合
今回の新技術はビクターから提案され、ユーリードが製品化。来場したビクターのメディアカンパニー事業企画室事業推進担当部長 上田正人氏は、「家庭用DVDで再生できる互換性を持ちながら、違法コピーを防ぐ著作権保護も両立したことがポイント」であり、「同技術はソフトとブランクメディアの発展的融合」と述べた。 また、デジカメ写真に関しても、リビングルームの大画面テレビで楽しむ鑑賞文化を提案し、「子供を持つ若い女性や、マニュアルを読むのが苦手な人に使って欲しい」とした。 □ユーリードのホームページ (2005年8月24日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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