|
シャープ株式会社は、新ハイビジョンレコーダ4モデルを10月24日より順次発売する。 500GB HDD搭載の地上デジタルダブルチューナーモデル「DV-ARW15」と、250GB HDD搭載のダブルチューナモデル「DV-ARW12」、地上デジタルシングルチューナの250GB HDDモデル「DV-AR12」、160GBモデル「DV-AR11」をラインナップ。価格は全てオープンプライス。
HDD/DVDを搭載した「AQUOSハイビジョンレコーダ」。地上/BS/CSデジタルチューナと、地上アナログチューナを搭載。上位2モデルでは地上デジタルダブルチューナ構成とし、2番組同時録画「ハイビジョンダブレコ」機能を搭載する。
■ DV-ARW15/ARW12
「DV-ARW15/ARW12」のハイビジョンダブレコでは、地上デジタルの2番組同時録画のほか、地上デジタルとBS/110度CSデジタル、地上デジタルと地上アナログの組み合わせで録画が可能となる。 ハイビジョン録画に最適化した第5世代の高画質録画エンジン「T3」を搭載し、録画品質を向上。同社の液晶テレビ「AQUOS」と共通の画作りを目指し、AQUOSシリーズトータルでの画質向上を図っているという。 T3エンジンの処理速度を、従来の2倍に強化したことで、2番組同時録画に対応。録画モードはデジタル放送用のHD/SDと、デジタル/アナログ放送用のXP/SP/LP/EP/MN(マニュアルモード)を用意する。
DVDドライブ部はDVD-R/RWの記録に対応し、DVD-RへのVRモード録画も可能。また、DVD-RAM、DVD+R/RWの再生も可能となっている。なお、HDモードで録画したデジタル放送番組を、DVD-R/RWにムーブする際には、ダウンコンバート/再エンコードを伴うため、録画予約の実行などのほかの操作は行なえない。
【訂正】 筐体はフロント部の曲面で、薄さを強調したデザインを採用。本体前面にHDD/DVDモードや動作状態を確認できる「メディアサークル」と、FL管に録画番組タイトルや、HDDの残量不足警告などを表示する「タイトルウィンドゥ」を搭載する。
また、電源OFFから約1秒でEPGの表示や、録画/再生などが行なえる「瞬速起動」も搭載。同モードは、初期状態ではOFFになっているが、「朝の忙しい時簡にすばやく録画したり、急な番組録画を行なう人に使ってほしい」という。 常時HDDを動作させるため、通常の待機時より消費電力は大きくなるが、「常にオン」のほか、「電源オフ後2時間のみ有効」の2つの起動モードを用意。利用シーンに合わせて活用できる。
DV-ARW15とDV-ARW12の違いはHDD容量(ARW15 500GB/ARW12 250GB)のほか、DV-ARW15のみ映像DACにアナログデバイス製の14bit/216MHz DACを内蔵し、DVDビデオやハイビジョン映像を、より高精細に出力できるという。ARW12のビデオDACは10bit/74.25MHz。また、ARW15のみ同軸デジタル音声出力を装備するほか、背面端子も金メッキ処理を施している。 デジタル放送EPGに加え、地上アナログ用にG-GUIDEも搭載。デジタル/アナログともに番組延長に自動追従する「デジタル・アナログ番組延長」を搭載し、スポーツの延長や、毎週予約番組の最終回拡大放送なども、EPG放送を見ながら自動的に追従し、録画する。 ライブラリ管理や使い勝手も強化され、新たに録画番組一覧のサムネイル表示時に、動画サムネイル表示が可能になったほか、選択中のサムネイルの早送りにも対応。また、録画番組を、ジャンルやユーザーごとに分別できる「グループ機能」も搭載し、最大6つのグループを管理できる。 さらに、HDD残量が少ない場合に、消去して良さそうな番組をリスト表示する「おすすめ消去リスト」も搭載。再生実績やタイトルロックの有無、容量などの条件から、重要度の低そうな番組を順にリスト表示する。 編集機能は新たにフレーム単位の編集に対応。編集は消去したいシーンの開始/終了を指定して消去する「シーン消去」と、再生/録画中に任意の箇所にチャプタマークを打ち、チャプタ一覧から一括して不要箇所を削除できる「チャプター選択消去」が用意される。タイトル単位に加え、チャプタ単位でDVDへムーブが行なえる。
i.LINKも前面と背面に1系統ずつ装備。D-VHSなどへのダビングなどが可能なほか、DV入力にも対応。HDVの入力もサポートし、1080iのHDVカメラの映像をHDDに録画/編集可能となる。付属のリモコンでビデオカメラの再生や停止、巻き戻し/早送りも行える。なお、対応HDV信号は1080iのみで720pの入力はサポートしない。 HDMI端子も1系統装備。ハイビジョン映像や音声の伝送のほか、DVDを1080i/720pにアップコンバートして出力できる。リモコンは新開発の47キー「シンプルリモコン」。従来の66キーから使用頻度の高いボタンを選別したという。外形寸法は430×335×68mm(幅×奥行き×高さ)。重量は5.3kg(DV-ARW15)/5.2kg(DV-ARW12)。
■ DV-AR12/AR11 上位モデルと同様に地上/BS/110度CSデジタル、地上アナログチューナを内蔵するが、地上デジタルチューナは1系統のみ。「ハイビジョンダブレコ」には対応しない。 HDD容量はDV-AR12が250GB、DV-AR11が160GB。ブラックを基調としたスクエアなデザインで上位モデル「DV-ARW15/12」との差別化が図られている。「メディアサークル」や「タイトルウィンドゥ」も搭載する。 DVDドライブはDVD-R/RWの記録に対応し、DVD-RへのVRモード記録もサポート。録画モードや録画/ライブラリ/編集機能は上位モデルとほぼ共通だが、i.LINKが1系統でHDV/DV入力に非対応となるほか、R11ではHDMIも非搭載となる。
■ ハイビジョンレコーダシェア35%を目指す 発表会では、AVシステム事業本部デジタルメディア事業部の小田守事業部長が同社のレコーダ戦略を解説。テレビのフラット化や地上デジタルのエリア拡大など、するなどハイビジョン録画のニーズの拡大傾向を紹介し、特に2005年末以降の大幅な伸びを予測。「トリノオリンピックやワールドカップなど市場の大きなイベントに合わせて、ハイビジョン画質はますますポピュラーになっていく」と語る。 また。AQUOSのプラットフォームチームと共同で画作りに当たり、コンセプトを共有や基幹パーツを共有していることを紹介し、「(テレビ/レコーダの)両輪で高画質/高音質化を進めいていく」とアピールした。 2004年度の国内ハイビジョンレコーダ市場は、レコーダ市場の約3.1%、約13万4,000台でほとんどシャープの独占市場だった。しかし、2005年には74万台、レコーダ市場の約15.1%に伸張。さらに、2006年には約184万台、34.5%まで拡大すると予測。2005年度のシェア目標はハイビジョンレコーダ市場の約35%、レコーダ市場の約15%を目指すという。新ハイビジョンレコーダの月産台数は30,000台。 なお、ブルーレイレコーダについては「2006年を目標に検討している(小田事業部長)」とした。 □シャープのホームページ (2005年9月29日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|