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株式会社アイ・オー・データ機器は、PSPや動画再生対応iPod用のMPEG-4動画がリアルタイムエンコードできるテレビキャプチャカード2モデルを11月下旬に発売する。シングルチューナ仕様の「GV-MVP/GX2」が21,000円、ダブルチューナ搭載の「GV-MVP/GX2W」が27,720円。対応OSはWindows 2000/XP。
■GV-MVP/GX2 高画質を追求したというモデル。ハードウェアMPEGエンコーダとして、ViXS製の「XCode II-E」を搭載。マルチストリームに対応した「XCode II-L」と異なり、シングルストリームのみ対応したチップだが、MPEG-2とMPEG-4動画ファイルの同時保存に対応している。 そのため、1つの番組をPCで視聴するためのMPEG-2フォーマットで録画し、同時にPSPやiPod用のMPEG-4形式でもリアルタイム録画が可能。録画設定ではPSP/iPod/携帯電話(3GPP)用のプロファイルを用意。解像度320×240/176×120ドット、映像ビットレート32~384kbps間で設定が可能。音声はMPEG-4 AAC LCで32/48/64/96/128/144/192/224/256/288kbpsから選択できる。なお、MPEG-4 AVC/H.264形式での録画には対応していない。 MPEG-2は720×480/352×480/352×240ドット、映像ビットレートは1~15Mbps間で設定できる。
チューナは1系統だが、ソニー製のスプリットキャリアチューナを搭載。さらに、ゴーストリデューサやNEC製の3次元Y/C分離回路、3Dノイズリダクション、TBCに相当するフレームシンクロナイザー、画質補正機能、プログレッシブ表示機能、10bit ADC、ダイレクトプレビュー機能などを搭載。3次元Y/C分離と3DNRの同時利用も可能となっている。 チューナはアナログのみ対応だが、入力端子に接続した外部デジタルチューナから、コピーワンス番組(CGMS-A)をPCに録画可能。録画したコピーワンス番組の編集や、DVDへのムーブにも対応している。 キャプチャは付属の「mAgicTV5」で行ない、コピーワンス番組は独自に暗号化して保存。再生には「mAgicPlayer」を利用する。ただし、入力端子はS映像とコンポジットのみ。また、録画したPCでしか再生は行なえない。 編集やオーサリングはサイバーリンクと共同で開発した「PowerProducer 3 CPRM for I-O DATA」で行なう。カット編集が可能で、オーサリングにも対応。CPRM対応ドライブを利用し、CPRM対応のDVDメディアへムーブが行なえる。 なお、暗号化した録画ファイルは、その他のCPRM対応ソフトで直接読み込むことはできないが、PowerProducer 3 CPRM for I-O DATAで書き出したDVDメディアを他の対応ソフトで読み込むことは可能。また、CPRM再生に対応した据え置き型DVDプレーヤーなどでも再生できる。 「mAgicTV5」は、他のMVPシリーズを複数枚/台搭載することで最大8chまでのマルチチャンネル録画に対応可能。ADAMS-EPG+とiEPGを利用し、キーワードを利用した「おまかせ録画」も可能。番組放送時間変更自動追跡機能や、HDDの残り容量を管理し、新規の録画にHDD容量が足りなくなった場合に、自動的に古い番組を消去する「自動容量確保機能」なども利用可能。携帯電話から録画予約を行なう「reserMail」も同梱する。 さらに、録画済みの動画をトランスコードするプラグイン「GVencoder」も同梱。MPEG-2のハードウェアトランスコードが可能で、約6倍速でMPEG-2ファイルのトランスコードが行なえる。DVD1枚の容量に合わせてファイサイズを縮小する「スマートフィット機能」も利用可能。録画予約時に「録画したコンテンツを他フォーマットに変換しておく」という設定も選べる。なお、MPEG-4への変換も行なえるが、処理はソフトウェアエンコードとなる。 入力端子はS映像、コンポジット、アナログ音声(RCA)を各1系統備える。そのほかの付属ソフトは、ビデオ編集ソフトの「PowerDirector Express」、ケータイムービー活用ツール「VideoToolBox 2 SE for Memory Stick」など。
■GV-MVP/GX2W ダブルチューナを搭載したキャプチャカード。チューナはスプリットキャリアではなく、松下製のものを2基搭載。MPEGエンコーダはマルチストリームに対応した「XCode II-L」を内蔵する。 GX2との違いはチューナの数。さらに、MPEG-2とMPEG-4の同時録画機能を備えていない。ただし、チューナを2系統備えているため、手動設定で1つの番組をMPEG-2で録画し、もう1系統のチューナで同じ番組をMPEG-4で録画するよう設定すれば、擬似的に同じ機能を実現することはできる。しかし、おまかせ録画モードで、常に2フォーマット同時録画を行なうことはできない。 それ以外の仕様はほぼ共通で、ゴーストリデューサやNEC製の3次元Y/C分離回路、3Dノイズリダクション、フレームシンクロナイザー、10bit ADCなどを搭載。3次元Y/C分離と3DNRの同時利用もサポートする。 また、コピーワンス番組の録画やDVDメディアへのムーブも対応。トランスコード機能も備えている。入力端子や、付属するソフトも共通。
■「テレビを見まくるための新モデル」
エンターテイメントユニット執行役員の平野義久ゼネラルマネージャーは、情報のデジタル化がもたらす変化として、“知識の偏り”を挙げる。「アナログ時代のテレビは、茶の間で家族が見るものだった。しかし、デジタル時代では個々が見たいものを自分の部屋で見るようになり、時間にも縛られない。その結果、見たいものだけ見るようになり、情報が虫歯のようにところどころ穴が開いたようになってしまう」と説明。 これを予防するためには、「とにかく“テレビを見まくる”ことが重要」だという。そのうえで、ザッピングしながら番組を見る“ギャザリング スタイル”を提案。「大量に蓄積したテレビ番組を、好きな時に好きな場所で簡単に見る。そうしたライフスタイルが実現すれば、これまで場所が中心だったテレビライフは、PSPやiPodを併用することで、人が中心のテレビライフに変化する」と予測。それを実現できる新製品の革新性をアピールした。 さらに、今後の展開としてJCC株式会社が開発を行なっているリアルクロックナビゲーション対応「RCNパーソナル」が参考展示された。これは、1時間毎にニュースやワイドショウが取り上げている瞬名話題を、専用Webサイトに掲載。選別されたそれらの文字情報をクリックすると、自分のPCに保存されている録画ファイルから、該当する動画のファイルが再生されるというもの。時期は未定だが、将来的にアイ・オー・データの製品への搭載を予定しているという。
□アイ・オー・データのホームページ
(2005年11月8日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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