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富士通株式会社は17日、MPEG-4 AVC/H.264フォーマットのエンコード/デコード処理を1チップで実現する、デュアルコア採用のプロセッサ「MB93475」を開発したと発表した。携帯型ビデオプレーヤー用動画の録画システムでの使用を想定しており、2006年1月より販売を開始する。サンプル価格は5,000円で、2006年度に100万個を販売目標としている。
最大の特徴は、同社のメディアプロセッサ「FR-V」ファミリーの最新コア「FR450」を2個搭載したデュアルコア方式を採用したこと。システム制御やオーディオ処理などを行なうフロントエンドCPUと、H.264の映像処理を行なうバックエンドCPUに役割を分担。MPEG-4 AVC/H.264はMPEG-2に比べ、圧縮時に約10倍のデータ処理が必要だが、その処理を低価格なプロセッサで対応できるという。 具体的には、Half-D1(352×480ドット)の映像を、音声も含めて、1チップでMPEG-4 AVC/H.264にエンコード、もしくはデコードが可能。SD/HD映像入力をHalf-D1に縮小し、エンコードすることもできる。 データ処理量を減らすために、富士通研究所が開発した独自のH.264制御アルゴリズムを活用。リアルタイムでのエンコード/デコードを実現した。 FR450コアの動作周波数は480MHz。映像・音声入出力などの周辺機能を1チップ化しており、ソフトウェアとの組み合わせで、様々な映像・音声フォーマットの圧縮に対応できるマルチコーデック仕様。MPEG-1/4もサポートしている。
インターフェイス機能も内蔵しており、既存システムへの接続も容易に行なえるという。さらに、エンコードしたデータをメモリーカードなどに書き出すこともできるため、「携帯型動画プレーヤーのデータ生成に適している」としている。
□富士通のホームページ
(2005年11月17日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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