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ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(So-net)は17日、同社が2006年1月15日で設立10周年を迎えたことを記念し、報道関係者を招いてのメディア懇親会を開催。吉田憲一郎社長が同社の今後の成長戦略などを語るとともに、現在提供している各種サービスのデモなどを行なった。
吉田社長は、これまでのSo-netの歩みとして、FTTHサービスの開始や、2000年に会員数が150万人を突破したことなどを振り返った。さらに、2005年12月に東証マザーズに上場したことを改めて報告。「資金調達や意思決定が迅速に行なえるようになった。上場はかねてから達成したかった事であり、これでようやくスタートラインに立ったという気持ちだ」と語り、10周年の節目と合わせ、新たな気持ちで今後の事業に注力する姿勢を示した。
また、インターネットを含めた現在の社会に流れる潮流として「放送と通信の融合」や「固定電話と携帯電話の融合」を挙げる。さらに、情報を自在に発信・収集できるようになったことによる「個人へのパワーシフト」が起きていると説明。「今後のサービス展開は、パワーアップした各個人に、一歩でも近づいて、彼らの手助けとなっていくことが重要だ」と述べた。
その具体的な例として吉田社長は、ロケーションフリーや、月600万の予約が行なわれているというEPGサイト「テレビ王国」、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」のXシリーズ(KDL-40X1000/46X1000)で利用できるテレビ用インターネット閲覧サービス「TVホーム」などを紹介した。
そのうえで、「過去の人間達は皆、救いを求めたり、生存を第一に考える時代を生きてきた。しかし、今後はそういったものよりも、エンターテイメントが求められる時代になるだろう。So-netはそうした時代の中で、単なるISPではなく、エンターテイメントプラットフォームとして、楽しい体験を皆さんに提供していく会社でありたい」とし、「この先、楽しいほうがいい」をキャッチフレーズとし、成長戦略の基本理念としていくと語った。
会場内には、So-netが提供している各種サービスが体験できるデモコーナーを設置。AV関連では「テレビ王国」や「TVホーム」、「ロケーションフリー」、「Portable TV」などの解説が行なわれた。また、未発表のブログ情報閲覧・収集・検索ツール「Blog Keyword Visualizer」も展示。ブログで語られている話題の動向を、キーワードの抽出という形でビジュアル的に把握できるというもので、1月23日よりベータサービスとして公開する予定。
懇親会の最後には、執行役員会長の山本泉ニ取締役が登壇。「10年前と言えば、個人向けのプロバイダが数えるほどしかなかった時代。携帯電話も一般的ではなく、随分と昔のことのように思える」と回想。
そして、「これからの10年はより劇的に変化していくだろう。その中で生き抜いていくためには様々なチャレンジをしていかなければならない。じっくりと事業を育てることも大事だし、時には他社を買収することもあるかもしれない。その際でも、法に沿った形で進めたい」とし、証券取引法違反の疑いで家宅捜査を受けたライブドアの件を暗示。報道陣から笑いを誘った。
□So-netのホームページ
(2006年11月18日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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