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国際レコード産業連盟(IFPI)は19日(現地時間)、2005年におけるインターネットや携帯電話によるデジタル音楽配信の売上額が、世界で11億ドルに達したと発表した。 発表は同連盟の報告書「Digital Music Report 2006」で公開されたもので、2004年の3億8,900万ドルに比べ約3倍となっている。1年間でインターネット上からダウンロードされたシングルは4億2,000万曲。これは2003年の20倍に相当し、レコード会社によりライセンスされた楽曲は200万曲に達しており、レコード会社の売上の6%を占めている。 2005年の特徴として、携帯電話の音楽ダウンロードにより、ポータブルプレーヤーとして利用されるようになった点も指摘。レコード会社のデジタル音楽売上のうち約40%が携帯電話によるという。また、音源の一部を用いた携帯電話向けの音楽配信売上は4億円以上と見られている。なかでも携帯電話による音楽市場が最大とされる日本での売上は2億1,100万ドルにも上り、第1四半期のデジタル音楽市場のうち96%を占めていた。 そのほか、2005年の主要なニュースとして、AppleのiTunes Music Storeが21カ国で利用可能となり、ビデオ配信も始まったことや、音楽配信サイト数が335と、2年前から50サイト増加したこと、米国で初の合法的なP2Pサービス「iMesh」が始まったことなどを挙げている。 一方、デジタル音楽に関する不正なビジネスに関しては、英国やドイツでの調査によると、正規の方法でダウンロード曲を楽しむ人がインターネットユーザーの6%であるのに対し、不正なファイル交換利用者が5%と、着実に衰退しつつあるという。 しかし、現在も5人に1人のユーザーが違法なファイル交換を利用しているとしており、こうした非合法サービスに対しては、消費者啓蒙など長期的な取り組みが必要であると見ている。
□IFPIのホームページ(英文) (2006年1月20日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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