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NECエレクトロニクス株式会社は13日、デジタル有料放送の不正受信を防止できるというSTB向けLSI「EMMA2SL/P」のサンプル出荷を開始すると発表した。サンプル価格は800円。量産開始時期は2007年第3四半期を予定しており、2007年度に月産50万個を目指す。 同社の画像処理LSI「EMMA2シリーズ」の新モデル。欧州やアジアのデジタル有料放送を受信するSTBへの搭載を想定しており、不正使用防止機能を内蔵。さらに、配信されたデジタルデータをデコードする機能なども備え、デジタル有料放送を受信するために必要な機能を1チップに統合した。 不正使用防止機能は、システム立ち上げ時にSTBに不正な細工がされていないかを識別。不正を認識した場合には正常に動作しない回路を搭載している。これにより、STB情報を不正にコピーした模造品の製造を目的とした改造が困難になるという。 低価格を実現するために、EthernetやUSB対応機器などのインターフェイス機能を削減。不正使用のための改造が防止できるSTBを、普及モデル用として低コストで製造することができ、防止効果も高まるとしている。 CPUには上位モデル「EMMA2SP」と同等の処理能力284MIPSを持つ「MIPS324KEc」を採用。メニュー画面の複雑/高機能化が行なえるほか、既発売のEMMA2シリーズ6機種とソフトウェア互換を保っているため、過去の資産を活用したシステム構築も行なえるという。
ビデオデコーダはMPEG-2 MP@MLに準拠。NTSC/PALフォーマットに対応するほか、光デジタル音声出力もサポート。MPEG準拠のトランスポートストリームに、最大レート100Mbpsまで対応できる。
□NECエレのホームページ
(2006年3月13日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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