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NTTドコモは11日、高速パケット伝送技術「HSDPA」(High Speed Downlink Packet Access)に国内では初めて対応したNEC製のFOMA端末「N902iX HIGH-SPEED」を発表した。発売日や価格などは未定だが、2006年夏モデルとして投入するという。 また、同伝送技術を活かしたサービスとして、新たに「ミュージックチャネル」をN902iX HIGH-SPEEDの発売と同時にスタートする。これは、各サービス提供者から供給される音楽関連番組から、あらかじめお気に入りのものを設定しておくことで、最長1時間の音楽番組を深夜に携帯電話内に自動的にダウンロードするというもの。 番組はHE-AACフォーマットで作成され、DRMもかけられている。ビットレートなどは番組によって異なるが、「着うた」などと同程度の音質クオリティを想定。48~64kbps程度のビットレートの場合、1時間の番組で20MB程度になるという。なお、1番組につき最高25MBまで対応できる。 これらの番組をHSDPAの高速通信を利用して、深夜の時間帯にダウンロードする。なおN902iX HIGH-SPEEDでは本体内蔵メモリに保存のみ行なえ、SDカードなどの外部メモリに保存することはできない。「将来的には外部メモリへの保存もサポートしたい」(ドコモ)という。なお、新たなコンテンツが更新(ダウンロード)されると、古いコンテンツは消される。利用料金や契約条件などは未定。 現在予定されている提供番組は、ゼットによる「BEING GIZA STUDIO」チャンネルと、エイベックスネットワークによる「avex♪ ミュゥモ・チューン」。いずれも所属するアーティストの新曲などを、トークと映像も交えて配信するという。
HSDPAとは、第3世代携帯電話の技術をベースにした高速パケット伝送技術で、3GPP(3rd Generation Partnership Project)によって規定されている。従来比約10倍のスピードを実現しており、受信最大3.6Mbps、送信384kbpsを実現。主要都市からエリア展開を行ない、2006年末に人口カバー率70%を目指すという。なお、ミュージックチャネルの場合、HSDPA伝送が行なえないエリアでは、FOMAネットワークを通じでダウンロードするという。 HSDPA伝送を利用する際、特別な契約は不要で、パケット料金は従来と同じ。iモードの定額制も同額で利用できる。なお、N902iX HIGH-SPEEDはフルブラウザを搭載している。さらに、従来最大500KBだったiモーションの動画ファイル制限も、最大5MBに拡張されており、ソニーミュージックなどによるミュージッククリップや、ムービーマックスによる映画予告編の提供なども予定している。 また、N902iX HIGH-SPEEDではFOMAとして初めて「着うたフル」に対応。搭載するミュージックプレーヤーを利用することで、SDオーディオにも対応している。さらに、iアプリでは「ドラゴンクエスト不思議のダンジョンMOBILE」をプリインストールしている。
メインディスプレイは約2.5インチで、解像度は240×345ドット。サブディスプレイは約1インチで、120×90ドット。200万画素のスーパーCCDハニカムを採用したカメラを内蔵する。外形寸法は51×106×25mm(幅×奥行き×厚さ)。重量は135g以下。シグナスホワイトとチタニウムシルバーの2色を用意する。
□NTTドコモのホームページ
(2006年5月11日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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