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松下電器産業株式会社は、地上デジタル放送に対応したHDDカーナビのフラッグシップモデル「Strada Fクラス」3モデルを6月15日より順次発売する。各製品の仕様や価格、発売日は下表の通り。
いずれも、解像度800×480ドットの7V型ワイド液晶ディスプレイやDVD/CDデッキなどを備えるHDDナビ。専用の地上デジタルチューナがセットになっており、固定テレビ向けの地上デジタル放送(12セグメント)受信と、ワンセグ受信の両方に対応。受信状況に応じた12セグ/ワンセグの自動切換え機能を備える。なお、地上アナログ放送も受信可能。 大きな違いは設置形状で、「CN-HDS960TD」は1DINのインダッシュディスプレイ部と1DINのDVD/CD/MD/HDD部の構成、「CN-HDS940TD」は2DIN型、「CN-HDS910TD」はオンダッシュディスプレイと1DIN DVD/CD/MD/HDD部となっている。また、「CN-HDS910TD」はアンプを内蔵しないほか、MDデッキも省かれている。それ以外の機能はほぼ共通。
DVD/CD部はDVDビデオや音楽CDのほかに、MP3を収録したディスクの再生にも対応。また、従来モデルと同様にSDカードスロットを備えており、新たにSD-Audio形式の楽曲再生にも対応。そのほか、1,000万画素までのJPEG表示にも対応する。 HDDへのCDリッピングにも対応し、AAC(128kbps)で最大7倍速リッピングが可能なほか、追っかけ再生にも対応。HDD容量は40GBだが、収録できる曲数は約3,000曲としている。
CN-HDS960TD/940TDの内蔵アンプの最大出力は50W×4ch。ドルビーデジタルやDTSのデコーダを内蔵する。また、4chスピーカーでサラウンドを実現するという車載用の立体音響技術「SRS CS Auto」や、2ch用の「SRS WOW HD」も搭載する。DSPにはTI製の32/64ビット浮動小数点演算DSPを採用する。 同社薄型テレビ「ビエラ」で採用されている高画質化技術のPEAKSプロセッサを搭載。付属のデジタルチューナとはD2相当の専用端子1本で接続し、ナビのリモコンや操作パネルでコントロールできる。そのほか、別売ケーブル「CA-DC300D」によりiPodとの接続/操作も可能となる。 GUIも一新し、ナビメニューとAVメニューの同時表示を強化した「ハイグレード簡単ツートップメニュー」を採用。トップメニューの表示によく使うボタンを設定することが可能になった。また、ナビ/AV画面の同時表示や、ナビ画面の中にテレビなどを子画面として表示させることも可能。独自のEPGを搭載し、12セグでは8日分、ワンセグでは最大10番組の表示が行なえる。
ナビ機能も共通で、地図表示には、ルートの見やすさや渋滞状況など、目的や状況に合わせて4種類のデザインから選べる「マップセレクト」を採用。さらに、デジタル放送による災害時の緊急放送にも対応。受信時の強制割り込みや、最寄りの広域避難場所表示機能も搭載している。
■ ワンセグによる車載地デジ製品の伸びに期待
同社は、市販カーナビ市場全体の2006年売上について、前年比110%の148万3,000台に達すると見込んでおり、中でもHDD/AV一体ナビが同121%の75万5,000台に上ると予測。 パナソニックオートモーティブシステムズ社の水野裕副社長は、「地上デジタル放送によるメディアチェンジが大きな要因。ワンセグ開始でさらに関心が高まり、2006年はカー用品における地上デジタル元年となる」と述べた。また、デジタルチューナの内蔵化なども目標とし、「第2のリビングルームを実現すべく、製品投入を続ける」とした。
地上デジタルチューナが付属しない製品は販売されないが、水野氏は、「別々に購入するよりも割安であるほか、フラッグシップモデルとして、高いレベルの製品を提案する。2005年6月よりデジタルチューナを販売しているが所有者はまだ少ない。普及数は、ワンセグを契機に幾何級数的に伸びるだろう」と述べた。 なお、Bluetooth対応機能については、「AVプロファイルの規格が不安定なため」(同社)搭載せず、オプションで10月に発売予定。 広告戦略では、CMキャラクターとしてガンバ大阪の宮本恒靖選手を起用。さらに、2006年より同チームに完全移籍した加地亮選手も加え、テレビCMなどを展開する。
□松下電器産業のホームページ ( 2006年5月11日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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