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米Network LIVEは、株式会社ドリームボートと共同で、テレビやインターネット、携帯電話などの複数プラットフォームで視聴できる音楽ライブコンテンツの配信を6月2日より開始する。 Network LIVEは、2006年2月より米国のAOLを通じて配信サービスを開始しており、米国以外にはイギリス、フランス、イスラエルなどでも音楽ライブの制作/配信を行なっている。米国ではAOLのほかにDIRECTV、XM 衛星ラジオ、Qualcommなどと配信事業で提携。コンサートや音楽フェスティバルなども取り扱っており、ポルトガルのリスボンで開催中の「Rock In Rio」も配信予定。さらに、近い将来、ミュージックアワードなどの追加も計画している。
日本参入にあたり、年間48本のオリジナルライブ映像を配信。ブロードバンド、携帯電話、テレビ、ラジオでの展開を予定している。録画したコンサート番組のほか、インタビューなどの特集も予定。1つのライブを1つのコンテンツとして配信するほか、曲ごとでの配信も行なわれる。なお、ラジオでの展開については、地上波のラジオ局と交渉中だが、具体的な内容は未定。 画質/音質は配信サービスにより異なるが、Network LIVEでは基本的にハイビジョン映像/5.1ch音声で各配信先に提供。各配信会社の判断で画質や音質が決定されるという。 アーティストは、「世界的に著名な個人やグループのライブなどを日本でも配信することが第一義」としており、基本的には世界で共通の番組を配信する予定。ただし、各地域で活躍するアーティストの番組も予定しており、日本人では初めてB'zが選ばれた。B'zは英語歌詞によるライブも含めたコンテンツを新規に撮影するなど、アーティストにとっても海外展開につながる新たな試みとなる。そのほか、国内アーティストとの交渉も進めているという。 インターネット上では、6月2日より、ブロードバンド配信サービスのShowTime、DMMからの配信が決まっており、さらに、ネオ・インデックスによるSTBを用いたVOD配信サービスにも参加する予定となっている。 テレビでは、東京MXテレビが7月1日の19時から20時30分にライブ番組をハイビジョン映像/5.1ch音声で放送。7月1日よりハイビジョン放送を開始する同局では、この番組を目玉として放送し、その後毎週土曜にレギュラーでオンエアする。また、同局はワンセグ放送も7月1日より開始するが、テレビと同番組をワンセグでも見られるようになるという。また、MTVでのCSやケーブルテレビによる放送も決まっている。 携帯電話では、ドワンゴが6月2日~7月16日までの期間、ボン・ジョヴィのニューヨークでのライブ映像を各キャリアで配信。着うた、着うたフル、着ムービーなどでダウンロード配信を行なう。また、9月にはNetwork LIVEに参加する初の日本人アーティストとして、B'zライブも携帯電話で配信する。 ■ 「ファンは音楽ライブのVODを求めている」
Network LIVEの国際セールス担当であるAndy Brilliant上席副社長は「ライブの持っている瞬間的な力を引き出すこと」をコンセプトに、「コンテンツの数ではなく、有名なアーティストのライブや、ミュージックフェスティバルなどを随時配信することで、音楽ファンのニーズに応えたい」とした。 ドリームボートは、ブロードバンド配信システムの開発を目的として2005年に設立。Network LIVEが持つコンテンツの総代理店となっている。2005年に行なわれたライブイベント「LIVE 8」で、両社に電通を加えた協業が行なわれ、アーティストのコーディネートや番組制作、配信などで協力した。 Brilliant氏は、当時テレビ向けのライセンス販売を担当。イベントを振り返り、「多くのファンがテレビなどで見ることの補完として、コンピュータや携帯電話などでのオンデマンド視聴に期待していると実感し、マルチプラットフォームによる配信のニーズが高いと判断した」という。 記者会見では、参加アーティストであるジョン・ボンジョヴィのビデオコメントを披露。アメリカでのキックオフに加え、日本上陸にも参加できてうれしいと述べた。また、日本人では初の参加となるB'zも、「世界的なアーティストとウェブ、TVなどを通して共演できるのは光栄。これから行なう収録もパフォーマンスの高いものにしたい」と意気込みを見せた。
□Network LIVEのホームページ ( 2006年5月29日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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