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バンダイビジュアル株式会社は、アニメシリーズ「ストラトス・フォー」が、9月22日と10月27日に発売されるOVA 2巻シリーズ「ストラトス・フォー アドヴァンス 完結編」をもって完結することを記念し、8月25日に作品をより深く知るためのDVDと書籍のセット「EMOTION+」シリーズとして、「ストラトス・フォー LOG BOOK」が発売される。各タイトルのリリーススケジュールは以下の通り。
完結編にはどちらも特別限定版と通常版を用意。限定版には特製デスクトップモデルと特製ブックレットなどを同梱。映像特典として「ヒコーキマニアによるヒコーキ萌え解説」も収めている。 なお、第2巻の限定版にもデスクトップモデルが付属。1巻のモデルはランチ・パッドトレーラー(発射台)、第2巻には飛行機(メテオスイーパー機)と噴射炎が同梱され、1、2巻の特典を組み合わせると、メテオスイーパーの発進シーンがミニ・ヴィネット(小さいジオラマ)で再現できる。 アニメ「ストラトス・フォー」は、2003年1月からテレビ放送され、可憐なキャラクターと重厚なSF設定の融合が話題となったシリーズ。放送終了後から続編を望む声が多く、後日談を描いたOVA「ストラトス・フォー X-1 RETURN TO BASE」と「X-2 DISPERSION」が2004年5月と8月にそれぞれ発売。さらに、OVA 第2期シリーズとして全6巻の「ストラトス・フォー アドヴァンス」が2005年3月からリリース。同シリーズは2006年1月に最終巻を発売している。 物語の舞台は近未来の日本。地球は巨大な彗星が日常的に降り注ぐ危機に見舞われており、その彗星を宇宙空間で迎撃・粉砕する宇宙パイロット達、通称「コメットブラスター」が注目を集めていた。主人公の美風は、花形であるコメットブラスターに憧れ、沖縄の下地島基地にある養成施設で仲間達と訓練を重ねる日々。だが、彼女らは単なる訓練生ではなく、コメットブラスターが撃ちもらした隕石や、大気圏で燃え尽きない大型の隕石の欠片を、超高々度迎撃機「TSR.2MS」で撃破する「メテオスイーパー」としての任務も背負っていた。
完結編では、彗星を迎撃するために設立された天体危機管理機構、その上層部の陰謀が徐々に明らかになる。そして、美風ら下地島迎撃基地の面々による調査が核心に近づいていく。しかし、巨大な彗星群が太陽系に突入。明日にも2個の巨大な彗星が同時に地球を襲うという緊急事態が発生する。
■ ストラトス・フォー LOG BOOK
そんなストラトス・フォーの世界をより詳しく知ることができるEMOTION+シリーズとして、「ストラトス・フォー LOG BOOK」が8月25日に発売される。約45分のDVDと、資料本、完結編OVA全2巻も収納できる初回特典のコレクションBOXケースで構成される。 DVDには、美風が振り返るテレビ版ストーリーのダイジェストや、軍事評論家の岡部いさくさんらが参加する「ヒコーキマニア座談会」、「爆笑新作ショートショート」、キャストコメント、先出し完結編予告などを収録予定。
資料本にはイラストギャラリー、初期設定資料集、岡部いさくスペシャル・インタビュー、スタッフ・キャスト電波アンケート、下地島名所ガイド、キャラクター大図鑑、エピソード別見所ガイド、スト・フォーの謎とひみつなどを、約100ページに渡って収録する予定。
■ ヒコーキマニア座談会をレポート LOG BOOKで注目されるのが、ストラトス・フォー・シリーズに協力してきた軍事評論家の岡部いさくさんらが参加する「ヒコーキマニア座談会」。その収録は東京・神田神保町にある模型専門店オリオンモデルズで行なわれた。 参加したのは岡部いさくさんに加え、キャラクター/メカニックデザインと総作画監督を務めた山内則康さん、3DCGディレクターの河野達也さん、原型製作担当の二宮茂幸さん、バンダイビジュアルのプロデューサー杉山潔さんの5名。 完結編の見所について、山内さんは「やはり飛行機です。いつものように派手目というよりは、重厚で静かな表現を目指した」という。特に、メテオスイーパーTSR.2が、テイクオフ(滑走路を使って離陸)していく場面が見所とのこと。河野さんも「夕焼けの中をTSR.2がランディングしていくシーン」を挙げ、杉山さんは「夜間の着陸のシーンで編隊灯をきらめかせながら降りてくるところなどが、かなりきれいな映像になっています」と語った。
なお、完結編に同梱されるモデルは、1、2巻の特典を組み合わせるとメテオスイーパーの発進シーンが再現できるものになっている。これについて二宮さんは「第2巻に付属するのは、今までモデル化されていないTV版カラーリングのTSR.2と、その噴射煙です。ランチパッド(発射台)トレーラーは水平/発射状態が選べる可動式で、組み合わせるとゼロ距離発進直後の迫力あるヴィネット(小さいジオラマ)ができます」と説明してくれた。
ストーリーについて山内さんは、「美風たち美少女4人が、一旦バラバラになってしまうんですが、友情の力で再結集して、最後のミッションを完遂する。そしてそれをサポートする大人たち。監督のおかげもあり、質の高い群像劇になったと自負しています」とのこと。さらに、「第1巻では多少のパンチラもあり、見所です」と付け加えた。
テレビシリーズから約3年、協力してきた岡部さんは「ここまでずるずると、外野から関わらせていただいたのは初めての経験。いつの間にか私のキャラも変わってしまったんですけど、“自分の中にこんな部分があったのか”と、発見できて良かったです。そして、TSR.22のためにご奉公できたのが良かった。この間出てきたビッカース・タイプ559を取り上げていただいたのも嬉しかった」と振り返る。
最後に、山内さんは「この手の作品は昔からやりたかったんです。それが、考えられる最高のレベルで作品にできたというのが非常に有難いというか、ラッキーでした。やりたいネタはあるので、まだまだ作りたい気分。ファンの皆様には、本当に長く付き合っていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです」と締めくくった。
なお、LOG BOOKのDVDに収録される座談会は模型店でまったりと進行。収録後の感想として岡部さんは「いやあ、ぐだぐだになっちゃいましたね。素が出ちゃって……」と笑う。山内さんも「やはりプラモデルを前にすると、素がでちゃう」、杉山プロデューサーも「台詞を言わなければいけないのは判っているんですけど、どうしてもパッケージのほうに目が行ってしまいます」と笑った。 完結編とともに、まったりとした雰囲気でマニアックなトークが展開されるLOG BOOK・DVD収録の座談会にも注目だ。
□バンダイビジュアルのホームページ
(2006年6月20日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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