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4月より日本テレビ系で放送されているテレビアニメ版「NANA」。そのDVD第1巻のリリースされる7月7日が目前に迫ってきた。発売日だけでなく、価格もタイトルにちなんで707円と、アニメDVDとしては破格の設定。発売する株式会社バップでは当初、初回出荷枚数7万枚を目標としていたが、注文が殺到。既に13万枚に達しているという。
そんなDVDリリースを記念して5日、都内のスタジオでアフレコの模様が公開された。主役の大崎ナナを演じる朴王路美(“王路”は王へんに“路”/ぱくろみ)さん、小松奈々(通称ハチ)を演じるKAORIさんに加え、同日からアフレコに参加したレイラ役の平野綾さんが登場。世界進出も決定したというアニメ版にかける意気込みなどを語ってくれた。
■ 2人のNANA
原作は集英社「クッキー」に連載中の矢沢あいの同名コミックで、15巻までの累計発行部数が3,450万部を突破。宮崎あおいと中島美嘉が主演し、実写映画化されたことでも話題となった。 東京にいる恋人のもとに旅立つ小松奈々。東京での成功を目指して上京するパンクバンドのボーカリスト・大崎ナナ。そんな2人が電車の中で偶然隣り合わせた。同い年で同じ名前ということで意気投合する2人。そして、東京での住まい探しの途中で偶然の再会。共同生活を送ることになる。
不幸な生い立ちながら、クールでカリスマ性のあるボーカリスト・ナナと、平凡だが明るい家庭に育ち、恋が最優先の今どきの女の子・小松奈々。一見正反対に見える2人の恋と友情、夢と現実を描いた青春ストーリーとなっている。
平野綾さんが演じるレイラは、主人公・ナナが率いるバンド「ブラスト」のライバル「トラネス」のボーカリスト。透明感のある声の歌姫で、物語の重要な一翼を担う存在。平野さん本人も人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の主役、涼宮ハルヒ役でブレイク。4月26日発売のオープニングテーマ・シングル「冒険でしょでしょ?」がオリコンチャート初登場10位を記録。ダウンタウンの音楽番組「HEY!HEY!HEY!」にも出演するなど、多方面で活躍している。
■ ナナ派? それともハチ派?
「ナナを演じる前から、スタッフさん達に“雰囲気や声のイメージがナナだ”と言われていた」というのは大崎ナナ役の朴さん。「自分は大崎ナナと小松奈々(ハチ)のどちらに近いか? と聞かれるのですが、両方だと思っています。悩む時はハチのようにぐるぐる悩み、逆ギレするとナナになります」と笑う。 ナナを演じるにあたっては「自分なりのナナを表現しようとチャレンジしています。DVDが13万枚という話も聞きましたが、それだけ沢山の人に愛されている作品に参加できて幸せ。愛されるに足る作品になるよう、これからも魂を入れ、頑張っていきたい」と意気込みを語った。
「はじめのうちは、自分はハチではなく、ナナに近いと思っていた」というのはハチ役のKAORIさん。自身がバンドをやっていることもあり「バンドを題材にした面白い漫画があると妹から教えられて知りました。アニメ版に参加する前から本当に好きな作品。ハチを演じる中で、自分との共通点なども見えてきた。今は原作以上に広い世界が目の前にあるような気持ち。多くの人に“ハチ可愛い”と言ってもらえるよう、演じていきたい」という。
今日からアフレコに参加した平野さんは「大好きな作品に参加できるだけでなく、やりたいと思っていたレイラを演じることができて嬉しいです。演じる上では、ゆったりとした、“歌うような喋り方”を意識しています」と話す。
原作については「周囲に読んでいない人はいないくらいの人気。学校でもオーディションの時から皆に“がんばって”と励まされた。でもなかなかレイラの出番が来なくて、今度は“まだ出ないの!?”と言われてました」と笑う。
平野さんが言う通り、物語の展開がゆっくりに感じられるほど、アニメ版は漫画版の物語を丁寧に映像化している印象がある。だが、そうした製作姿勢が作品の高評価に繋がっていると言えるだろう。レイラなど、8月放送分からはメインキャストが勢揃いし、さらなる盛り上がりは必至。朴さんによれば、アフレコ現場も「ノリの良い男性声優が増えて、大騒ぎになっています」とのこと。乗り遅れてしまったという人も、707円という低価格でリリースが開始されるDVD版を要チェックだ。
□バップのホームページ
(2006年7月5日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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