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NEC、3CCD搭載の「スーパー超高感度カメラ」
-0.0003ルクスでカラー撮影。オーロラ映像配信も


7月11日発表

標準価格:オープンプライス


 NECは11日、新開発のスーパー超高感度カメラ「NC-R550」を、放送用や、観測用、医療用などの各市場向けに発売を開始したと発表した。価格はオープンプライスだが、実売価格は数百万円程度の見込み。初年度の販売見込み台数は100台。

 また、同カメラを用いて撮影されたオーロラの映像配信サービスを有限会社遊造が開始。今秋より撮影が開始され、プラネタリウム施設や携帯電話、パソコンなどに向けたライブ映像配信サービスを行なう。

 「NC-R550」は、電子増倍型撮像素子「EM-CCD」(Electron Multiplying CCD)をRGB用に3枚搭載した3CCD超高感度カメラ。CCDの有効画素数は約33万画素。レンズは別売で、1/2型のバヨネットマウントを採用する。

 EM-CCDは、カラー動画撮影時の最低被写体照度0.0003ルクスを実現。CCDの3板化により、RGBそれぞれで等しい解像度が得られ、理想三色分光特性に近いシャープな分光特性により、暗所でも高い解像度と色再現性を獲得。長時間露光を必要とせずに動画が撮影できるという。

 また、測光エリア指定機能により、被写体に合わせて露出のズレを適正化することが可能。さらに、輝度の基準となるペデスタルレベルや、ゲインレベル、ガンマ補正カーブなどを調整する「ペインティング機能」も搭載。遠隔地に設置されたカメラのリモート操作による映像調整にも対応。

 10倍デジタルズームを装備するほか、デジタルノイズリダクションも搭載。さらに、撮影条件に応じてホワイトバランスや感度調整などを自動調整する機能も備える。外形寸法は110±3×219±4×115±3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2kg。



■ オーロラ映像の配信サービスが12月に開始

 有限会社遊造は、同カメラを用いて撮影したオーロラ映像の配信サービスをプラネタリウム施設や携帯電話、パソコンなどに向けて配信。10月より試験配信として開始、正式サービスは12月を予定している。協力団体として、名古屋市科学館や、アラスカ大学フェアバンクス校に加え、NECも参加する。

12月より正式サービス開始を予定している

 カメラや中継基地は、アラスカや北欧、南極など、南北両磁極を中心として楕円状に存在する「オーロラ帯」の下に設置。国内のデータセンターを経由してインターネット中継される。無料配信を予定しているが、一部コンテンツについては有料配信する場合もあるとしている。

 同カメラを採用したことにより、オーロラ特有の酸素原子、窒素分子などが様々な色彩に発光する現象を繊細に撮影できたという。 なお、「Live! オーロラ」のサイトにおいて、4月にアラスカにて撮影したというオーロラ映像を閲覧できるページも公開されている。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□遊造のホームページ
http://www.u-zo.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0607/1102.html
□Live! オーロラ
http://www.ausky.jp/alive/

( 2006年7月11日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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