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インタービデオジャパン株式会社は13日、米国本社Intervideoと株式会社フェイスが映像・音楽配信技術で提携したと発表した。同日に共同で記者会見を行ない、今後提供を予定する製品やサービスの概要について説明を行なった。 ■ デジタルテレビ向けSDKなどを共同展開 提携の内容は、インタービデオが持つ携帯機器向けのマルチメディアコーデックやアプリケーションと、主に着信メロディなどのコンテンツ配信事業を行なうフェイスの音源ソリューションを相互補完し、販売するというもの。日本と欧州で共同マーケティングを開始し、アジアや米国にも展開する予定。 インタービデオの田中俊輔社長は提携のメリットとして、同社の携帯電話や車載機器向けソフト開発キット「iMobi」に、フェイスが着メロ事業で蓄積したMIDIや3D音源を追加できる点や、新プラットフォームの共同開発、フェイスの顧客に対する製品販売などを挙げた。
また、フェイスにとっても、「ライセンス事業においてインタービデオのビデオ・オーディオコーデックを追加でき、携帯電話以外にもPCや家電事業に参入できる。競合することはなく補間部分が多いので、提携のメリットは大きいのでは」とした。 今後の製品展開としては「H.264やAAC、MP3、MIDIなどの映像/音声コーデックパックを競争力のある価格で提供できる」としたほか、ワンセグやDVB-Hなど異なる方式のデジタル放送を同一プラットフォームで利用できるデジタルテレビ向けSDK、携帯電話やPC、家電の使い勝手を向上させるコンパニオンソフトウェアを案として紹介した。 そのほか、田中社長は、InterVideoグループ全体の売上でPC関連が85%以上を占めていることから「2007年以降の成長はPC以外の製品に期待している」と述べ、2005年より取り組んでいるという車載機器でワンセグ対応カーナビに再生コーデックを供給していることも明らかにした。2007年初めに発売される2メーカーの製品での採用が既に決定しているという。
■ 今までにないサービスの開発が最終目標
フェイスは、着メロの配信サービス会社を米国や中国、欧州など21カ国で展開。また、グループ会社にはオンライン決済サービスなどのWebMoneyも持つ。 登壇した踊契三取締役は、「携帯電話で音を出す技術をそれぞれのルートで製品にバンドルすることを当然考えているが、最終的に両社で出したいのは、今までにないサービス。自社の事業を活かし、そこで何が必要かを考えたい」とした。また、提携による売上増への期待については「早いうちに1.5倍を目指す」と述べた。 そのほかのコンテンツビジネスとして、同社は2005年に吉本興業グループと設立した合弁会社でも配信サービスを計画。また、映画配給とデジタル配信事業を行なう株式会社デスペラードを、アミューズソフトエンタテインメントからの出資も受け8月に設立予定としている。 □インタービデオのホームページ ( 2006年7月13日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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