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株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズは27日、社長定例会見を開催。2006年第1四半期の業績説明や、HDDレコーダ内蔵STB「スカパー! DVR」の10月投入、加入促進戦略などについて解説した。
第1四半期の連結営業収益は、前年比3.1%増の209億8,500万円、営業利益は5,300万円で、前年同期の4億2,000万円の損失から大幅に改善。純損失は1,400万円で、昨年の1億3,000万円の赤字幅が縮小している。総登録者数は417万5,000人で、個人登録者数は359万人。 仁藤雅夫社長は、契約増の要因について「ケーブルテレビ足立」の吸収や、110度CSデジタル放送の「スカパー!110」の加入増について言及。FIFA ドイツワールドカップについては、無料録画放送などを実施。「解約減に効果があったほか、録画放送のため、(生中継の)前回ほど放映権も高くなく、プロモーションとしての効果は十分」という。また、デジタルテレビの低価格化やW杯商戦により、3波共用のテレビが普及したこともあり、スカパー!110の加入増に寄与したという。 2006年度の連結業績見通しに変更は無く、売上高は900億円、経常利益10億円、純利益15億円。総登録者数は430万2,000人、個人解約率は8.9%の見込み。 ■ デジタルテレビ販売増で「スカパー!110」が加入増
仁藤社長は、、124/128度CS「スカパー!」、110度CSデジタル「スカパー!110」、NTT東西のBフレッツと協業する「スカパー!光」の「3方向からアプローチして、顧客獲得につなげたい」という。 スカパー!光は、NTT東西と協力し、FTTHのネットサービスや電話を連携させたトリプルプレーを訴求。Bフレッツの加入時にセット営業を行なうなどで普及拡大を図る。 スカパー!110は、地上デジタル放送の普及と(地上/BS/110度CSデジタル)3波共用機の普及を受け、積極に販売提案を行なう。2006年度の新規契約はテレビの普及を受け、前年比約2~3倍となっており、現在の加入者は36万5,000人。HDコンテンツの強化も図り、スターチャンネルに加え、スカチャン!HVもハイビジョン放送を開始。バスケットボール世界選手権などをHD放送し、洋画やサッカー、スポーツなどのHD放送を拡充していく。 スカパー!については10月にスタートする「スカパー!DVR」など“多チャンネルをカンタンに楽しめる”点を今後も強化し、訴求していく。「DVRは、多チャンネル放送には親和性の高いサービス。タイムシフト視聴による、視聴機会拡大や利便性向上などで、顧客満足度の向上が図れるほか、解約防止や、ARPU(加入世帯あたりの月額収益)向上が見込める」という。 また、DVRの導入にあわせ、複数台視聴を推進にも取り組む。2台のチューナと接続可能な「2ルームアンテナ」を開発/導入するほか、複数台契約者向けの視聴料の割引なども検討していく。
さらに、「今後5年間は大きなチャンスの時になる。2011年にはアナログテレビが見えなくなり、全国民がテレビについて“否応なく考えざるをえない”状況がくる。スカパー!が自ずと意識されるようになるだろう。放送業界では2度と起こらない程の大変化の時。この変化を大きなプラスになるように、取り組んでいきたい。勝負の時だ」と、アナログ停波を顧客獲得の機会ととらえている考えを示した。
なお、総務省 報通信審議会の答申で提案されている、H.264の導入によるCSデジタルのHD化推進については、「まだ、技術標準化が終わっておらず、その後の機器開発などの後になるが、2008年を目処に124/128度のスカパー!でHD化を検討している」という。具体的なサービスの概要などは未定だが、「従来方式と新方式(DVB-S.2+H.264)に両対応したSTBの開発、レンタル提供などを検討していく」という。 総務省の研究会で、BSの多チャンネル化などが提案されている件については、「BS向けのプラットフォームとして展開は可能。現在でもBSのスターチャンネルはスカパー!がプラットフォームを提供している。スカパー!としてはビジネスチャンスと考えている」とした。 また、第2四半期以降のコンテンツとしては、スポーツはFIBAバスケットボール世界選手権や、サッカー欧州リーグなど。音楽やエンターテインメントでは夏の大規模音楽フェスティバルなどを訴求していく。 □スカイパーフェクTV!のホームページ ( 2006年7月27日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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