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日本ビクター株式会社は、512MBフラッシュメモリを内蔵したミニコンポ/ステレオシステム「UX-QM7」、「RD-M2」と、オーディオプレーヤー「alneo XA-F112/F52」の発表会を開催。同社のミニコンポ/オーディオ製品戦略について説明した。 ■ 若年層にもオーディオの魅力を。HDDコンポも年内投入
同社ホームAV事業グループ AVシステムカテゴリー商品企画室 星野章 主席は、オーディオ国内市場の中期予測について説明。2002年より拡大を始めたデジタルオーディオプレーヤーが、ポータブルMD市場を侵食し、2007年までにMD市場は急速に縮小、「デジタルオーディオプレーヤーがMDに置き換わっていく」と市場の流れを解説した。 ポータブルMDの縮小に伴い、MD/DVDコンポやMDラジカセなどの関連オーディオ市場も右肩下がりになっている。一方、ポータブルプレーヤーの市場自体は拡大しており、これらのポータブル製品との連携により、コンポなどの据え置きオーディオ製品を拡大していく取り組みとして「UX-QM7」や「RD-M2」などの新製品が紹介された。 また、星野氏は、音楽CD市場の減少傾向が一段落したことに着目。「2005年に音楽CDの販売は下げ止まっている。決して、音楽人口が減っているわけではない。しかし、音楽との関わり方は変わってきている」と、特に若年層における音楽聴取環境の変化に注目し、新製品のコンセプトを解説した。
若年層における同社の調査結果では、デジタルオーディオプレーヤーやPC、携帯電話での音楽聴取が増えている一方、「音の違いがわからない」、「MDはもう使わない」といった声が聞かれたという。こうした新しいユーザー層を「NEW音楽ファン」と定義。デジタルプレーヤー向けに、フラッシュメモリを生かし、「PCと同じことがコンポでできる」、「MDに録った音楽を整理」といった利便性を訴求するとともに、“NEW音楽ファン”にも「小音量で好きな曲をいい音で」を前面に出し、“オーディオ”の魅力をアピールしていくという。 今回発表された「UX-QM7」と「RD-M2」では、250曲入れば十分という女子高生の意見などを参考に、フラッシュメモリ容量は512MBに決定。さらに同様のメモリ搭載製品を年内にもう1製品投入するほか、HDD搭載の上位モデル、さらにネットワーク機能を搭載した「Discover New Audio Life(DNA)」というコードネームのオーディオ製品も年内の発売を予告。「NEW音楽ファンのオーディオ回帰を狙う」とした。 ■ MP3楽曲の転送は「ムーブ」
会場では、UX-QM7/RD-M2を利用した製品デモを実施。CDやMDを再生しながらの音楽取り込みや、新alneoへの転送をデモが行なわれた。 UX-QM7/RD-M2は、CD/MD/ラジオ/ライン入力など、すべての音楽ソースをMP3ファイルで内蔵メモリに録音可能。録音ビットレートは64/128/192kbpsから選択でき、CDから3倍速、MDからは等速でMP3化できる。 さらに、録音したMP3楽曲を、USBで接続したalneoに直接転送できる。なお、内蔵メモリからのalneoにMP3楽曲を転送する際は、「ムーブ(移動)」となり、内蔵メモリ内の楽曲は削除される。また、プレーヤーからUX-QM7/RD-M2への楽曲移動も可能だが、その際もムーブとなりプレーヤー上のMP3ファイルは削除される。 対応オーディオプレーヤーは、フラッシュメモリタイプのalneoのほか、他社製のUSBストレージクラス対応製品でも利用可能。また、USBメモリを外部ストレージとして利用することもできる。
□日本ビクターのホームページ ( 2006年8月1日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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